安息日の夢

ちょっといい経験をした、という程度のものだった。


 1989年6月18日。

 安息日の朝。 大変心が洗われる気分で目が覚めた。
 涙を流していた。
 悲しい夢でもないのに涙を流して目が覚めるなんて不思議だ。
 こんなことはこれまで無かったんじゃないか。

 最後に覚えているもの。
 イエス様の笑顔。
 そう確か、イエス様に危ないところを助けてもらった夢だった。
 直接会ったことも無いのに、あまりにリアルに覚えている。
 とても嬉しくて心が温かくなったのだ。

 楽しい気分のまま教会へ行くと、村上兄弟に 今朝の夢を自慢した。
 「今日、イエス様に助けてもらう夢見ちゃったー。」

 まさか、この夢が、壮大な夢の最後のワンシーンに過ぎなかったことなど、 この時点では気付いてもいなかった。

 後にこの日の夢の全てを思い出すことになる。


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