相対性理論

 相対論の入門書と、
相対論に関係のありそうな本を
並べてみました。


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入門レベル 雑学を身につけられる本を紹介します
ヨビノリたくみ 著
 特殊相対論について大きな字で説明している本です。 すぐに読み終わることができそうです。 店長は未読ですが、著者の学問への誠実さを信頼していますので、 このような超初心者向けの本の中では特に安心しておすすめできます。
アインシュタイン 著
 1905年のアインシュタインの「特殊」相対性理論の論文をそのまま訳したものです。 そんなものが文庫本になってるというのが驚きなわけですが。

 何と言ってもこれが原点。 初期の思想が良く分かるというものです。 分かり易いかどうかは別として、何が書いてあったのか気になりませんか?
松田 卓也、木下 篤哉 著
 相対論についてのよくある間違いを解説してくれている本です。 レベルの低い間違いから、高度な間違いまで多数集められていて役に立ちます。
木下 篤哉 著
 上の本の続編です。 内容の重複は無く、先にこの本から問題なく読むことが出来ます。 宇宙論やブラックホールなど、一般相対論についての話題から成っています。



初級レベル(特殊相対論) 初めて学ぶならこれくらいからが無難
竹内 淳 著
 タイトルの通り、特殊相対論を理解するためには高校数学で充分なのです。 あとは教え方次第なのですが、この本にはしっかり大学レベルの内容まで書かれているようで、 普通の教科書としておすすめできます。
中野 董夫 著
 「特殊」相対論がメインの入門書です。 「一般」相対論については最後の章でざっと説明があるのみです。 最初に学ぶにはとても良いと思います。

 ハードカバーの旧版のレビューも参考にしてみてください。
江沢 洋 著
 しっかり計算をして理解を進めることを目指した教科書のようです。 中身のほとんどは特殊相対論なので初級に分類しておきますが、2冊目くらいに読むのがいいかもしれません。



初級レベル(一般相対論) どんどん先へ進みましょう
戸田 盛和 著
 丁寧で分かりやすいと評判の教科書です。
 「特殊」と「一般」の両方が説明されています。
石井 俊全 著
 最近出てきた易しい一般相対性理論の解説の中で、かなり丁寧で評価の高い本だと思います。 やわらかな雰囲気のレイアウトで読みやすいです。 600ページ越えの本なのでゆっくりじっくりやりたい人向けです。
藤井 保憲 著
 私が初学者にお勧めするのはいつもこの本です。 複雑な議論はしないで、一般相対論まで真っ直ぐに説明してくれています。

 入手困難になり始めていて残念です。
吉田 伸夫 著
 正確で分かりやすい宇宙論の一般向け解説書を多く出しておられる著者による教科書です。
 完全独習とはありますが、公開されている目次を眺める限りでは、 計算技術を会得する本というよりは考え方を解説する本のような気がしています。



中級レベル 普通の人はこれくらい読めれば十分
二間瀬 敏史 著
 基礎と応用の中間レベルの教科書です。 先へ進むための足掛かりに良いかもしれません。
シュッツ 著
 古くからある定番の入門教科書の第2版です。
 特殊相対論に関係のある最初の方の章だけを訳して上巻としているのでページ数は少なめです。
シュッツ 著
 その下巻です。
 一般相対論に関係のある章を訳してあり、上巻の倍の厚みがあります。
内山 龍雄 著
 これで分からなければ相対論を理解するのは諦めろ、という煽り文句の前書きで有名な教科書です。 これは研究者を目指そうという学生に向けての言葉であって、それほど簡単に書かれているわけではありません。 しかし書かれた当時の教科書の中では分かりやすい方でした。 今ではもっと分かりやすい教科書が多く出ていますので諦める必要はありません。ご安心ください。
佐藤 勝彦 著
 多くの人が標準的だと認める教科書です。
旧版の中古が安く手に入るかもしれません。)
ディラック 著
 1975年に学生向けの入門書として書かれたものであり難解というわけではないのですが、初学者向けではありません。 エレガントさが賞賛されています。
 科学史に残る有名な学者が相対論をどのようにまとめたのかを安価で楽しむことができます。
須藤 靖 著
 タイトルには入門と書いてありますが、最初の1/4以降は一般相対論を使ったさまざまな応用に入っており、 一般相対論への入門ではなく、宇宙論への入門といったニュアンスではないかと思います。 入門を終えた後で知識を増やすのに役立つかと思います。
須藤 靖 著
 タイトルには入門と書いてありますが、「一般相対論を使った重力波や重力レンズへの入門」だと解釈するのが良いと思います。 入門を終えた後で知識を増やすのに役立つかと思います。



上級レベル マニアならいつかは挑戦してみたい
パウリ 著
 パウリが21歳(1921)の時に書いた解説書です。 学生向けの入門書ではなく、まだ相対論に関する情報が世に広まっていなかった頃に関連論文の総合報告として書かれたものです。難解です。

 入手困難になって値段がつり上がってしまっているので図書館などでお探しください。
パウリ 著
 その下巻です。

 文庫本バージョンの上巻の値段がつり上がってしまっているので、 一冊にまとまったハードカバーの旧版を狙うのもありかもしれません。
ミスナー、ソーン、ホイーラー 著
 この分野を研究する方には必携の鈍器です。
 このタイトルよりも「電話帳」または「Gravitation」と言った方が通じると思います。
 入手困難になってきており値段がつり上がっていますが、日本語版の定価は19800円(税込)です。 手が届かないと思われた方はずっと安価な原書(英語版)をお求めください。
田中 貴浩 著
 ホーキング放射やインフレーション、重力波などの 近頃の応用的なトピックを多く扱っている出たばかりの教科書です。
内山 龍雄 著
 教育への厳しさで知られる著者の、入門者向けではない方の教科書が復刊したとのことで、内容が気になります。 店長は未読のため難易度の判断ができませんが、価格設定のマニアックさも考慮してここに置いておくことにします。
藤井 保憲 著
 素粒子論との統合を目指して、超対称性を取り入れるように一般相対論を拡張した理論です。 私にはよく分からないのですがここに置いておきますね。
佐藤 文隆、小玉 英雄 著
 現代数学の形式で説明した一般相対性理論の教科書です。 アインシュタインの時代に使っていたリーマン幾何学ではなく、 最近流行りつつある微分幾何学(多様体)を使っているようです。

 評判は分かりませんが、このようなタイプの教科書はまだ珍しいので並べておきます。



未分類 他にもいい本がありますが、選びきれませんでした
砂川 重信 著
 初学者向けの有名なシリーズの中の一冊です。
杉山 直 著
 ごく最近出てきたシリーズの中の一冊です。
 「特殊」と「一般」を両方説明しています。
唐木田 健一 著
 高評価なのでどんな本なのか気になっています。
小林 啓祐 著
 異色な解説らしいので、内容が推測できず、評価に困っています。
広江 克彦 著
 一般相対論を学ぶときの最初の一冊になることを目指して店長自らが書いた本です。
 少し書き改めたいなと思う部分も出てきたので、控えめにここに置いておきます。
フリースバッハ 著
 重力波やブラックホール、宇宙論にもかなりのページを割いている教科書です。
テイラー、ホイーラー 著
 ブラックホールについて理解することを目標にした教科書です。
 残念ながら日本語版は入手困難になっています。
Robert M. Wald 著
 海外では定番の教科書です。
Sean M. Carroll 著
 海外ではこのあたりも人気のようです。
ランダウ 著
 おなじみ、理論物理学教程シリーズです。
 電磁気学、特殊、一般相対論を含んでいます。


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