1989年12月6日。
下校。 出発待ちの列車に席を見つけると、 しばらく窓の外を見ながら考え事をし、 やがて何かを期待しながら目を閉じる。 列車の座席のヒーターのぬくもりが心地よい。 精神世界の深いところへと降りて行くような感覚。 何か、誰かに呼ばれているような気がする。 「ラメク、ラナイ、スルスラ ・・・・」
来た! メッセージだ。
俺は精神世界から急速に上昇していくのを感じていた。 「この3人の名前をしっかりと・・・」
だめだ、止められない。
俺は目を覚ましてしまった。
確かに聞こえた・・・。
俺はいつもこうして失敗する。
しかし言葉になる以前に発せられる「意味の波」だけは
最後に辛うじて掴めた。 どういうことなんだろう。 そもそもこれが単なる夢で、 どこかで見聞きした単語のフラッシュバックでないと どうして言い切れるだろう。
「ラメク、ラナイ・・・」 この二つはどこかで聞いたような単語だ。
それにしても、ぷっ、スルスラだって。
あ、でも人の名前だって言ってたな。 それにしても上の世界には不思議な名前があるものだなぁ。
で、この名前が何だというのだ。
私はその3つの言葉をノートに大切にメモした。
しばらく考えを巡らせた後でもう一度目を閉じてみるが、
今度は何の気配もない。 笹岡には黙っていよう。 また失望されるだけだ。
注: スルスラについて。
その名前が実在すると知ったのはつい最近(2005年)のことだ。
「魔女の宅急便」の再放送を見ていて、
あの絵描きの女の子の名前が「ウルスラ」だと気付いて驚いた。
慌ててインターネットで検索してみたらウルスラという人名がかなり見つかり、綴りが分かった。
Ursula・・・ということは、スルスラは Sursula とでも書けばいいのだろうか?
その綴りで検索をかけたら、見付かった。
「あるんだ・・・」
Ursula が アーシュラと表記されることが多いことからして、
Sursula は「サーシュラ」と読んだりもするのだろうか。
注: ラナイについては、
ハワイ島の近くにラナイ島というのが存在する。
結構有名な島だが、当時は全く知らなかった。
まぁ、どこかで耳にしていたとしても不思議ではない。
注: ラメクは確かに聖書に出てきていた。
しかし全く不思議な事だが、
この名前が聖書のどこに出てくるのかについては
当時なぜか全く関心がなかった。
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