大人の秘密

若者よ、このまま我々の組織に加わり、
秘密の共有者となるのだ!


 あるローカルの政治問題について、地元住民からこっそりとある事情を 聞かせてもらったことがある。  その地域ではある問題がもう何年も続いており、 それについての特別報道も何度もやっているのだが、 テレビを見ていても何が問題なのだかさっぱり分からない。

 しかし、その裏事情を聞いて以来、報道が面白いほど良く分かるのだ。  いや、報道自体は相変わらず分かりにくいままなのだが、 その核心部分を放送できない理由を知ってしまったので、 マスコミが何を避けているのかがよく分かるのだ。

 この話を友人にすると「なるほど!今、何年来の疑問が全て繋がったよ!」と 面白がってくれた。  しかしその利害とは全く関係ない私でさえ、それを口にすることはためらわれる。  私にはそれを立証するだけの組織力も証拠もないし、 下手をすれば名誉毀損で訴えられることになるだろう。  すべてが説明できたとしても「うわさ話」程度では何にもならない。
 一企業が町を牛耳っていることなど、日本国内いたるところにあるじゃないか。  私は20歳を過ぎるまでそんなものは映画やドラマの中だけの話かと思っていた。

 知っている人はこういう話を聞いても、「ふふん、当たり前だよ。今更知ったのか。」という 反応を示すし(私はそのタイプだ。)、 知らなかった人は未だに信じられないといった顔で私の顔を見つめ返し、 私が「へへーん、冗談だよー。引っ掛かったー?」と言うのをいつまでも待っている。

 これが大人の世界。  知っていても言えない公然の秘密。  そして公然とは言いながらも、 多くの人がその事実を知らないまま同居しているのだ。  そして、純朴な子供や若者、そして私のように大人になりきれない者には それがとても耐えられない。

 いや、そうは言いつつも、 秘密を言えなくなっている時点で私も嫌な大人の仲間入りをしてしまっているのだ。  社会が私を子供だと言って見逃してくれないのだから仕方ない。  大人になるというのは、 大人としての秘密を守る責任を負わされるという事かも知れない。


 若者たちよ。  君らは騙されているのだ。  何も知らない内は、大して役にも立たない勉強や娯楽に集中させられて 現実を見ないように仕向けられているのだ。  自らの首をしめるようなバカなことをやっていないで 裁かれる年齢になる前に大人たちの社会にこぶしを振り上げてくれ。

 君らの本当の敵、本当の使命は何なのだ?  私は自分で考えろと言っているのだ。  私の考えを押し付けるとしたら私はただの煽動家になってしまうだろう。

 こんな社会、こんなシステムを君らはそのまま引き継ぎたいのか?

 偉そうな事を言ってすまない。  こんなことを書いても本音は見抜かれてしまうだろう。  私を含む大人たちは自分たちで身動きが取れなくなってしまっているので 君ら若者に「助けてー」と甘えているに過ぎないのだ。

 責任を若者に押し付けようなんてひどいことだ。

 これはとても難しい問題である。  かつては私も戦った(つもりになっていた)が虚しい結果しか得なかった。  ブルーハーツや爆風スランプや、忌野やチェッカーズが いくら歌っても世界は変わりはしなかった。

 それでも私は今も何かをやらなくちゃ、と考えている。  この世の中を良くするために、塾でも開こうか?  学習塾じゃなくて、松下村塾や男塾みたいなものを。

 しかし私と同じようなことを考えている人は意外に多いようで、 いたるところに「小さな」グループが出来始めているようだ。  それに加えて私が何かを始めたとしても、 ますます分裂の度合いを増すだけなのではないかと思う。  何か信頼できる大きな流れは出来ていないだろうか。  出来ればそこに合流したい。
 日本人は大きい集団を好まず、何かの集団に属することで操られるのではないかと恐れている。  そのくせ、周りと同じ事をしたがる。  バラバラな集団は操りやすい。  

 この文章の嘘と本当とを良く考えるのだ。

 ところで俺は今、これに賭けてみようかと思っている。


 注:上のリンク先についてはすでに見限っております。 それについては日記より引用します。

2003年9月17日
 世の中に新しい動きを作り出してくれるのではないかと期待していた サイトがあったのだが、全くダメだな。 期待はずれだ。 やり方があまりにまずいよ。 元のページは行き止まりになってて訳が分からない状態だし。 あちこちの掲示板に無差別書き込みして宣伝してるようだし。 私は以前メールアドレスを登録したのだが連絡も来ないし。 「手配り」を優先しているようで、個人宛に郵送するだけの余裕がないような気もする。 全財産を投じる情熱は分かるが、これでは付いて行けない。


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