ベクトル解析という遥かに扱いやすい方法の確立と普及によって,
四元数が使われることはなくなってしまった.
コンピュータでの3次元回転の座標変換の計算を行うのに大変便利であることから,
20世紀末になって再び脚光を浴びることになった.
最近の 3D アクションゲームではほとんどがこれを利用している.
その他,人工衛星やスペースシャトルの宇宙分野での姿勢制御,
ロボットのアームの制御など,
あらゆる場面で使われるようになってきている.
ひょっとしたら今後は四元数を使ったほうが
見通しが良いような理論も出てくるかもしれない.
ここでは物理数学として書くわけではなく,
コンピュータグラフィックスへの応用をメインで話を進めていく.