ハミルトニアンの求め方
前回は荷電粒子の運動を記述するラグランジアンを求めた.今回の計算のために具体的に書いておこう. 分かりやすくする都合上,前回とは違っては個の座標成分を区別するために使っている.
ここまで来れば,前にやったのと同じ手続きを使ってハミルトン形式に持って行くことが出来る.復習も兼ねて丁寧にやってみよう.
ハミルトン形式はラグランジアンを次の式でルジャンドル変換し,ついでに変数をに置き換えることで実現できるのであった. 忘れてはいけないのは,ここで使われているは一般化運動量であって,その定義は で与えられているということだ.実際にこれを計算してみると, となる.これをについて解くと次のようになる. これを代入することでをに置き換えるのである.今からそれをやってみよう. こんな具合だ.さらにを代入してやる. この中のにも先ほどの式を代入してやればもっとややこしくなってゆく. しかし各項には共通部分があるのでくくりだしてやれば簡単にまとまりそうだ. 実際,次のようなとても簡単な形にまとまる. これが荷電粒子のハミルトニアンである.