第二粘性率の意味

分からないことだらけで不満である。

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とりあえず疑問を挙げてみる

 流体の運動方程式に応力テンソルを代入したらどうなるかを早く見たいのだが、その前に、前回導いた応力テンソルの中身が本当に正しいのかどうかを検証しておきたい。粘性を考慮した場合の応力テンソルは次のような形になるという結果を得たのだった。
\[ \begin{align*} T \ &=\ \left( \begin{array}{rrr} -p & 0 & 0 \\[5pt] 0 & -p & 0 \\[5pt] 0 & 0 & -p \end{array} \right) \ +\ \lambda \, \left( \begin{array}{ccc} \Div \, \Vec{v} & 0 & 0 \\[5pt] 0 & \Div \, \Vec{v} & 0 \\[5pt] 0 & 0 & \Div \, \Vec{v} \end{array} \right) \\[5pt] &\ \ \ \ \ +\ \mu \, \left( \begin{array}{ccc} 2\pdif{v_x}{x} & \pdif{v_x}{y} + \pdif{v_y}{x} & \pdif{v_x}{z} + \pdif{v_z}{x} \\[6pt] \pdif{v_y}{x} + \pdif{v_x}{y} & 2\pdif{v_y}{y} & \pdif{v_y}{z} + \pdif{v_z}{y} \\[6pt] \pdif{v_z}{x} + \pdif{v_x}{z} & \pdif{v_z}{y} + \pdif{v_y}{z} & 2\pdif{v_z}{z} \end{array} \right) \tag{1} \end{align*} \]
 毎回このように書くのは大変なので、教科書では次のように表していたりする。
\[ \begin{align*} T_{ij} \ =\ -p \, \delta_{ij} \ +\ \lambda \, \Theta \, \delta_{ij} \ +\ \mu \, e_{ij} \end{align*} \]
 \( \Theta \)\( \Div\,\Vec{v} \)のことである。少しでも字数を減らしたいのであろう。\( e_{ij} \)は (1) 式の第 3 項の行列部分を意味している。前回出てきた変形速度テンソル\( E_{ij} \)とは係数の違いがあるので別記号を使っている。実は\( e_{ij} \)の方が 2 倍大きくて\( e_{ij} = 2\,E_{ij} \)という関係になっている。

 今回考えたいのは、第二粘性率\( \lambda \)の意味である。名前からして、素朴な現象の観察では気付かれることがなかった概念である気がする。少なくとも、流体を二枚の板の間に挟んで動かす程度の現象にはまるで関わりのない量であろう。すると理論上にだけ出てくる幻のようなものなのだろうか? それとも何らかのうまい実験を考案すれば測定可能な量なのだろうか?

 普通の粘性率\( \mu \)とは関係がなさそうなのだから、ひょっとすると粘性の無さそうな\( \mu = 0 \)の流体であっても、この\( \lambda \)の方だけは 0 ではなくて、何かこっそり流体の動きに影響を及ぼしているという可能性も残されている。あまりそんな気はしないのだが、まだ否定はできない。

 (1) 式の第 2 項のテンソルの配置が圧力と同じなのだから、\( \lambda \)というのは圧力に似たような働きをする応力の元になっているのだろう。\( \lambda \)がもし正だとしたら、圧力とは逆の符号だということになり、圧力とは逆の作用があると考えられる。\( \Div\,\Vec{v} \)に比例しているのだから、どこかの流体の密度が下がってこれから周囲へと流れていこうとする時に「そうはさせまい」と抵抗するのではなく、「どうぞどうぞ!」と広がりを促すような、そんな不思議な力である。ちょっと想像しにくい。ひょっとすると\( \lambda \)は負の値なのか?


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体積粘性率

 \( \lambda \)の正体についてだけ考えたいと思っているのだが、ヒントを探るために\( \mu \)を巻き込んだ話に突入しよう。

 (1) 式の第 3 項を見ると、対角要素の 3 つが同じ値ではない。第 1 項の圧力も第 2 項の謎の圧力も方向による違いはないのに、第 3 項の影響で方向によって圧力が異なっているかのようなことが起きている。

 そこで、「平均圧力」という概念を導入しよう。応力テンソル\( T \)の対角要素だけを足し合わせて 3 で割るのである。それだけだと圧力が負になってしまうので -1 を掛ける。
\[ \begin{align*} \bar{p} \ &=\ -\frac{1}{3} \left( T_{xx} + T_{yy} + T_{zz} \right) \\ &=\ -\frac{1}{3} \left(-3p + 3\lambda \, \Div\,\Vec{v} + 2\mu \pdif{v_x}{x}+ 2\mu \pdif{v_x}{x}+ 2\mu \pdif{v_x}{x} \right) \\ &=\ -\frac{1}{3} \left(-3p + 3\lambda \, \Div\,\Vec{v} + 2\mu \, \Div\,\Vec{v} \right) \\ &=\ -\frac{1}{3} \Big(-3p + (3\lambda + 2\mu) \, \Div\,\Vec{v} \Big) \\ &=\ p - \left(\lambda + \frac{2}{3}\mu \right) \, \Div\,\Vec{v} \tag{2} \end{align*} \]
 こんなものを導入したところで物理現象が変わるわけでもないのだが、行列の対角和というのは座標変換しても同じ値を保つので、なんとなく意味ありげな概念にも思える。
 行列 A を正則行列 P を使って A' = P-1AP のように変換した A' を A の相似と呼ぶのだが、 このとき、A の対角和も A' の対角和も値が変わらない。 応力テンソル T の座標変換はちょうどこの形になっているのでこれが成り立つのである。
 これは平均というだけであって、圧力っぽい何かの値が方向によって違うという現象は相変わらず起きているわけだが、(2) 式の意味を考えるために、試しに、方向による差を全く生まないような流れ方を考えてみたらどうだろうか? 全方向に均等に流れ出しが起きるような状況である。体積が球形に広がるような状況をイメージするといいのかもしれない。

 なんとなく物理的な意味が見えてくる気がする。どんな状況でこんな流れ方が起きるのかはまだちょっとよく分からない。\( \Div\,\Vec{v} \)というのは連続の方程式にも出てくるものであって、流体の密度変化と関連しているのだった。密度が変化するということは体積が変化するということである。極めて人為的に想定した状況に限定した話ではあるが、体積膨張に関わっているらしいというので、次のように新しい係数\( \mu' \)を定義して「体積粘性率」と名付けることにしよう。
\[ \begin{align*} \mu' \ =\ \lambda + \frac{2}{3}\mu \end{align*} \]
 教科書によっては第二粘性率\( \lambda \)と体積粘性率\( \mu' \)の呼び名が入れ替わって紹介されていることがあるらしい。自分は見たことがないが、教科書にそういう注意書きが載っていた。気持ちは分かる。\( \lambda \)の方が純粋に\( \Div\,\Vec{v} \)の係数になっているので密度変化、すなわち体積変化と関係ある量だと言いたいし、思考実験の中でしか使えないような後から出てきた\( \mu' \)の方にこそ、その場しのぎの名前を付けておいてやりたい気もする。まぁ、名前など大したものではないので主流に従うことにしよう。私としては第二粘性率という呼び名はかっこいいと思っているし、主流に反対するつもりはない。

 物理学者ストークスはこの体積粘性率\( \mu' \)は 0 でなければおかしいのではないかと考えた。
ジョージ・ガブリエル・ストークス(George Gabriel Stokes) (1819-1903)
 アイルランドの物理学者・数学者
 どこがおかしいというのだろうか? それが、調べてみてもよく分からないのである。本人も後の論文でこの部分について疑念を述べている。密度の小さな単原子気体の場合には、気体分子運動論によってこの値がとても小さいことが理論的に導かれている。科学史でよく起こっていることだが、たまたま言い当ててしまったといったところではないかと思われる。ストークスの名声の影響もあってか、次のような関係が成り立つと考えていいのではないかという考えが一般化して現在でも用いられることが多い。
\[ \begin{align*} \lambda \ =\ - \frac{2}{3} \, \mu \end{align*} \]
 これを「ストークスの関係式」と呼ぶ。ああ、やっぱり第二粘性率\( \lambda \)は負の値だったんじゃないか!

 しかし体積変化に対して流体がほとんど抵抗を示さないというのはなぜだろうか? この辺りが気になるが、とりあえず深入りはやめておこう。

 体積粘性率\( \mu' \)が実際幾つであろうとも、粘性率\( \mu \)の値には影響を及ぼさない。二枚の板で挟んで滑らせたときに生じる接線応力には第二粘性率\( \lambda \)は無関係だからである。

 こうして考えていくと、第二粘性率\( \lambda \)というのはそれ自体がはっきりした意味を持つものではなくて、(1) 式の第 3 項の対角成分の多くを打ち消すための補正項なのだと考えられる。

 ところで、非圧縮性流体の場合には話はとても簡単になる。\( \Div \, \Vec{v} = 0 \)が成り立つので\( \lambda \)が幾つであろうとも現実の現象には全く関係してこない。理論的に全く考慮する必要のない値だということになる。

 つい数行前に、\( \color{red}{\lambda} \)は「流体が現実に体積変化に対してほとんど粘性を示さないこと」を表すための補正項なのだと話した。非圧縮性流体を考える時に\( \lambda \)が理論式から消えてしまうのだとしたら、(1) 式の第 3 項の対角成分を補正する相手がいなくなるではないかと思うかもしれない。しかしその心配は必要ない。(1) 式の第 3 項の対角和は\( 2 \mu \, \Div \, \Vec{v} \)という形になるのだから、\( \Div \, \Vec{v} = 0 \)という条件によってこっそり同じような補正が効いていることになる。平均圧力は純粋に\( p \)のみになるわけだ。それでも方向によって圧力っぽい何かが異なるという現象自体は起きるようである。


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近年の進展

 あれこれ調べたついでに分かったことを少しだけ書いておこう。

 先ほど、単原子気体の場合には気体分子運動論によって\( \mu' \)の値が理論的に導かれていると書いた。もう少し正確に言えば、\( \mu'/\mu \)が、気体分子の占める体積と気体全体の体積の比の 2 乗に比例するということらしい。気体の広がりは気体の原子よりずっと大きいから、よっぽど高密度でない限りは\( \mu' \)の値はほとんど無視できるほど小さいというわけである。

 古い教科書だと多原子気体の場合の理論はまだないと書かれているが、粒子間ポテンシャルなどから直接体積粘性率の値を求める公式なるものが出ているようである。2001年頃の日本物理学会の講演概要集に短い報告が載っているのを見つけた。

 分子動力学による計算も行われているようである。例えば2012年ころの論文などが見つかる。中身は読んでいない。じっくり探せばもっと最近のものも見つかる気がする。

 体積粘性率\( \mu' \)を実際に測定してみたデータはまだほとんどないらしい。しかし\( \mu' \)は流体中を伝わる音波の理論でも出てくるらしく、超音波の減衰などを利用して測定できるようになってきているらしい。

 それらのデータを軽く眺めてみると、水の粘性率\( \mu \)が 1 cP(センチポアズ)程度なのに対して、体積粘性率\( \mu' \)が 3 cP 程度となっている。つまり、\( \lambda \)の値の方が\( \mu \)より大きい? いやそればかりか\( \lambda \)が正の値じゃないか! しかし液体で密度が高いのだから気体とは違った状況になっていても不思議ではないだろう。水はほぼ非圧縮性流体とみなして問題ないので、\( \lambda \)の値がどうであっても流体の流れにはほとんど関係してこないのだろう。

 ブリタニカ国際大百科事典によれば二原子分子では\( \mu'/\mu = 0.6 ~ 0.8 \)程度という測定結果が得られているらしい。これもまたかなり大きな値のような気もする。\( \lambda = 0 \)か、それよりちょっと大きい正の値だ。液体の話なのではないだろうかと疑ったが、確かに気体だと書かれている。ストークスの関係式はあまり成り立っていないのではないだろうか?

 このように、最近の動向ははっきりとは分からない。上に挙げた論文も教科書に載せていいほど確立された話かどうかも分からない。

 こちらのサイトによると、ストークスの関係式が出てきたのは 1845 ~ 1851 年頃であるらしい。それに対して気体分子運動論による証明がいつ頃、誰によってなされたのか、探し当てられないでいる。

 恥ずかしながら私自身の論文調査能力は低いので、この分野の研究の現状をまだ正しく把握できていない。上で挙げた論文やデータについてはこちらのブログ記事を参考にさせていただいた。

 超音波を利用した体積粘性率の測定値と、流体の流れに関する体積粘性率は同じと考えていいのか、何らかの理由で別の概念としてとらえるべきなのか、それすらもよく分からない。


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さらに考えてみた

 こんな感じで曖昧な結論のまま話を終わらせようと思っていたのだが、体積粘性率\( \mu' \)が 0 になることの物理的なイメージを知りたくて、さらに考えてみた。

 仮に\( \mu' \)が負の値だと考えてみよう。流体が膨張しようとする時に応力テンソルが負になるのだから、圧力に似た力が掛かるという意味である。つまり、膨張を妨げようとするような力が働く。その力に逆らって広がろうとするのだからエネルギーを消費するだろう。

 では縮むときにはどうだろうか? 応力テンソルは正になるのだから、圧力とは反対の性質を持った力、つまり、広がらせようとする力が掛かる。縮むためにはその力に逆らわなくてはいけないのだから、ここでもエネルギーを消費するだろう。結局、膨らむときにも縮むときにもエネルギーを消費するというのである。

 \( \mu' \)が正の値ならもっと不思議なことが起きる。膨らむときにも縮むときにも周囲からエネルギーがもらえるのである。

 ひょっとしたらそんな事もあるかもしれないな、という気もするのだが、どうにも違和感がある。空気というのはもっとバネのようなものではなかっただろうか? シリンダーに詰め込まれた空気を押しても、手を離せば戻ってくるイメージだ。膨張するときにはエネルギーを消費するが、縮むときにはエネルギーを周囲からもらって蓄えるはずである。一方的に消費が起こるのではなく、エネルギーをやり取りするはずである。

 流体力学は何かを取りこぼしているのかもしれない。このようなエネルギーのやり取りを理論に取り込めば、もっと現実を正しく記述できるようになるだろうか? 「流体はゴムのような弾性体ではなく、変形させても元の形には戻らない」という最初の仮定がまずかったのだろうか? 最初の最初で流体の定義を間違えていたなんてことはないだろうか?

 もし流体力学に弾性的な力の存在を取り入れるなら、膨張時と収縮時に力の方向が逆になるようにする必要があるだろう。いや、すでにそうなっているよな? 何が違うんだろう? いや、勘違いしていた。バネと同じだ。動きではなく、変位に比例する形の力が働かないといけないのだ。しかし困ったな。流体には元々の長さなんてものが無い。

 いや、あるぞ? 流体の場合、長さではなく体積を使うことになるだろう。元々の体積とは? 熱力学の状態方程式を使えばいいのだ。流体力学では体積\( V \)は直接は出てこないが、その逆数である密度\( \rho \)が使われている。圧力\( p \)と密度\( \rho \)の関係が熱力学の式で結び付けられるはずだ。圧力\( p \)は流体力学においては力の代わりだから、それでエネルギーのやり取りが自動的に理論に取り込まれるはずだ。……多分。野心的な理論の大改造は必要なさそうだ。
 自分ごときが流体力学に何かを付け加えるような発見ができるだなんて、思い上がりも甚だしいや。 過去の大科学者たちがどれだけ考え尽くしてきたと思ってるんだ? でもちょっとの間だけ、血が騒いで楽しかったぜ!
 そうなると、体積粘性率\( \mu' \)はいよいよ不要になる。体積変化に伴うエネルギーのやり取りは状態方程式に任せて、\( \mu' \)は 0 にしておいてやればいいのだ。

 ここまでイメージが出来てくるとストークスの気持ちも見えてくる気がする。おそらくストークスも似たようなことを考えたに違いない。もし気体の体積変化でエネルギーがやり取りされるのならば、それは膨張速度の関数ではなく、体積の変位の関数でなければならないはずだ、と。

 ひょっとしたら体積粘性率は 0 ではないかもしれないが、実験との大きなずれがないのだとしたら、それはとても小さいのであろう。

 そして、期せずして大きな話と繋がった。流体の運動を解くために足りなかったもう一つの条件式は、熱力学の状態方程式だ!しかしそれについては後で論じることにする予定なので聞かなかったことにしておいてほしい。ちょっとまだそう考えていいのかどうか不安な要素があるのだ。


もうちょっとだけ考えたことがあるので書き残させてくれ

 どうにもイメージに確信が持てなかったので少し計算してみた。応力テンソルはうまく座標変換すれば必ず対角化できるのだという。3 次元の座標の回転を一般的に表すのは大変なので、2 次元で試してみた。

 応力テンソルは対称なので次のようなものを考えればいいだろう。
\[ \begin{align*} \left( \begin{array}{cc} a & c \\ c & b \end{array} \right) \end{align*} \]
 これを\( z \)軸回りの回転で変換してやると次のようになる。
\[ \begin{align*} &\left( \begin{array}{rr} \cos \theta & -\sin \theta \\[5pt] \sin \theta & \cos \theta \end{array} \right) \left( \begin{array}{cc} a & c \\[5pt] c & b \end{array} \right) \left( \begin{array}{rr} \cos \theta & \sin \theta \\[5pt] -\sin \theta & \cos \theta \end{array} \right) \\[5pt] =\ &\left( \begin{array}{c|c} a \cos^2 \theta + b \sin^2 \theta - c \sin(2\theta) & \frac{1}{2}(a-b) \sin(2\theta) + c \cos(2\theta) \\ \hline \frac{1}{2}(a-b) \sin(2\theta) + c \cos(2\theta) & a \sin^2 \theta + b \cos^2 \theta + c \sin(2\theta) \end{array}\right) \end{align*} \]
 元々均等な圧力が掛かっている場合というのは\( a = b \)\( c = 0 \)だから、
\[ \begin{align*} \left( \begin{array}{cc} a & 0 \\[5pt] 0 & a \end{array} \right) \ \longrightarrow \ \left( \begin{array}{cc} a & 0 \\[5pt] 0 & a \end{array} \right) \end{align*} \]
であり、どの方向から見ても何も変わらない。当たり前の結果だ。

 均等な圧力と接線応力が掛かっている場合には\( a = b \)だから次のようになる。
\[ \begin{align*} \left( \begin{array}{cc} a & c \\[5pt] c & a \end{array} \right) \ \longrightarrow \ \left( \begin{array}{cc} a - c \sin(2\theta) & c \cos(2\theta) \\[5pt] c \cos(2\theta) & a + c \sin(2\theta) \end{array} \right) \end{align*} \]
 対角化しようと思ったら\( \theta = \pi/4 \)とすればいいので、次のようになる。
\[ \begin{align*} \left( \begin{array}{cc} a - c & 0 \\[5pt] 0 & a + c \end{array} \right) \end{align*} \]
 方向による差が生まれている。しかし平均圧力は変わっていない。

 ある方向から見れば圧力は均等なのに、別の方向から見ればそうではないのだという。やはり平均圧力をこそ、本当の意味での圧力とみなすべきなのだろうか? これについても後でじっくり考えてみないといけない。

 分からないことだらけで申し訳ないが、先へ進ませてもらおう。