ときどき日記(2009年分)



2009年1月2日
 年末から Java アプレットにチャレンジ。  粒子の衝突デモがやっと形になってちょっと嬉しい。  サイト開設当時からやりたかった「衝突講座」なんてのを今年はやってみようと思う。

2009年1月5日
 妻の実家より戻る。  途中で公園に寄ったりして、もうくたくた。

2009年1月6日
 仕事始め。  新オフィスへ移動。  力仕事で一日が終わる。

2009年1月12日
 何もしてないように見えるが、数日前からサイトの整備を久しぶりに再開している。  相対論のページに取り組んでいるが、まだかかりそう。

2009年1月12日
 ネットの情報は嘘ばかりだとかいうが、 昔から書籍でもテレビでも人の噂でも嘘ばかりだぞ。  検証しやすくなった分、ネットの方がはるかに良くなったと思うわ。

2009年1月16日
 相対論のページの構成を書籍版と同じになるように大改造することにした。  ネット上に最高のものを作りたいという気持ちは今でも変わっておらず、 今のところ、書籍版の出来の方がかなり上になっているからだ。  というわけで、待てない人は「趣味で相対論」買ってね。

2009年1月20日
 昨晩遅くまで頑張って、相対論のページの整備をやっと終わらせた。  (これは数日前に書いた、書籍版に合わせる作業のことではなく、 手元で管理している文章データと数式データの統合のこと。)  残るは量子力学のページのみ。  これが終われば膨大な数式データを捨てることができて、 記事の修正もデータのバックアップも楽になる。

2009年1月27日
 アニメは大好きだったはずなんだけど、 最近知らないのが一杯出すぎてて、その中からどれを観ようかと選ぶ気も起きないし、 一つを選んで観たとしても、見なきゃ良かったと思うものばかり。

2009年1月28日
 初めての青色申告であたふたしている。  しばらくは落ち着かなくて物理どころじゃない。  夏休みの宿題は最後の日まで貯め込むタイプだった。  もーちょいで終わると思うのだが。

2009年1月29日
 確定申告に必要な書類を用意し終えて一安心だ。  本当に自分なんかにできるだろうかと半年前からずーっと心配で仕方なかった。  確かに色々と面倒ではあったが、終わってみればそれだけか、という感じだ。

2009年1月30日
 これで空いた時間を物理に集中できるぞ!  とは言うものの、何から取り組んだらいいものやら・・・一杯ありすぎて。  取り敢えず、量子力学のページの整備に手を付け始めている。  所々の数式の背景色が合っていないのは、古い画像データを仮に使っているからで、徐々に直す。  色んなミスや誤解や分かりにくい表現があちこちに見つかるもんだね。  「多世界解釈」の記事なんか、 かなり前に書いたままリンクするのを忘れてたよ。  新着記事ってことにしちゃおうか・・・?

2009年2月2日
 やっと物理に集中できるぞと思ったのに、これは・・・か・・・風邪か・・・。  あの防衛の努力は何だったのだ。  まぁ、妻子がずっと風邪だったので仕方ない。  普段から集中力がない上に、こりゃもうどうにもならん。

2009年2月5日
 まだ寒気が取れず、目がおかしな方向を向いているのだが、 これ以上休んでもいられない。  なぜか「ステファンボルツマンの法則」の記事が書きたくて仕方ないのだ。

2009年2月5日
 「ぶつりの1・2・3」の著者の桑子さんよりサイン本を贈って頂いた。  (サインは私がおねだりした。)  何でも、私が出版する経緯を見て感動して、自分もやってみようと思い、 このたび出版に漕ぎ着けたのだそうだ。  おめでとうございます。  人に影響を与えるって嬉しいな。  すぐに受け取れるようにオフィス宛に送ってもらったのだが、 風邪のせいで今日まで手に取れなかった。  中学高校物理の力学範囲だから私には簡単すぎるが、こりゃ、増刷かかるだろう。

2009年2月9日
 2月5日は、あの後、体調が悪くて途中でダウンした。  それからまた数日休むことになり、 やっと直った気がして今日出てきたのだが、また熱が出てきた。

2009年2月14日
 この風邪はいつまで続くんだ?  治ったと思ったら、また熱っぽくなったり、体がだるくなったり。  思考がまとまらんよ。

2009年2月14日(夜)
 どうやら数式生成サーバが朝から止まっていたようだ。  サーバ自体が止まるのは今回が初めてだが、 時々ルータが調子悪くなって繋がりにくくなることはあった。  Dynamic DNS も経路によっては更新に半日ほどかかることがある。  もうサーバの方はこれで直ってるはずなのだが、 不用意にルータを再起動したせいで繋がらなくなってしまった。  朝までに回復すればいいのだが。

2009年2月16日
 ああ、久々に調子よくなってきた。  やっと思考力が戻ってきた。  「ステファンボルツマンの法則」の記事は思ったより膨らんでしまったなぁ。  もっと単純だと思っていたのに。

2009年2月19日
 黒体放射の記事が書き上がったのだが、 資料がなくて曖昧な箇所が一つあるので発表を延期する。  白金黒の放射のグラフを図書館かどこかで見た記憶があるのだが、 もう一度見て確認しておきたい。  短い記事になると予想していたのだが、これもまた、かなり膨らんだ。  ネットに転がっている説明や 一、二冊の教科書を読んだだけでは解決しない疑問の答えを調べて詰め込んだせいだ。  私と同じような疑問にぶつかっている人をネットで沢山見かけた。  専門家気取りのくせして怪しい説明も沢山見かけた。

2009年2月20日
 仕事で使っているかなり古いノートPCが「機械的に」壊れそう。  HDDやバッテリーなんかだったらこれまで何度か交換してきたが、 USB端子の中のプラスチックが割れたことによる漏電や、 電源アダプターの端子の本体側が割れたことによる接触不良なんかはひどくなる一方だ。  しかし今や、わざわざ高い金を払って修理に出す気になるほどの性能でもなくなった。  かと言ってVistaなんか使う気になれないし、 さんざん迷って騙し騙し使って先延ばしにしてきたが、本当にもうそろそろ危ない。  それで、新しいデスクトップ機 (それでもOSはXPを選択) を買うことにした。

2009年2月22日
 「何も考えずに買い物してた時より、切り詰めて生活してる今の方が、生きてるって気がする」と 妻は言ってくれる。  事実、前より元気だ。

2009年2月23日
 確定申告に行ってきた。  これで机の上の面倒な書類がやっと片付けられる。  掲示板の議論にも参加したいのだが、こまごまとしたことが何かとあって集中できないでいる。

2009年2月23日
 新しく届いたPCはかなり快適に動作してくれて、ありがたい。  しかし処理が速すぎるせいなのか、記事の数式の画像変換に使っているdvipngが時々異常停止してしまうようになった。  今のdvipngは、やり方によっては日本語を含んだ画像でも変換できるらしいので、ちょっと頑張って直してみる。

2009年2月25日
 日本語混じりのTeXでも画像変換できるようになった。  (ただし掲示板の方のシステムではまだ無理。)  W32TeXインストーラで手に入るdvipng ver1.11は、バッチファイルなどで連続して呼び出すと、 XPではたまに異常停止することがあるようだ。  互換モードでWindows98互換に設定したところ、動作は遅くなるが問題はなくなった。  今まではMikTeXに付属してくるdvipng ver1.9を使っていたのでこの問題はなかった。  (誰かの目に止まって役に立つこともあるかも知れぬと思ってメモ。)

2009年2月27日
 ちょいと本業の方でビッグな仕事の依頼が舞い込んだ。  プロの意地に賭けて、こいつは成功させなくてはならない。  という訳で、一月ほどサイトの方が完全に留守になるかも知れない。  逆に息抜きと称して更新が増える可能性もあるが。

2009年2月28日
 黒体についての資料が欲しくて工業系の本を通販で買ったのだが、 化学的特性や強度的特性の改善のことばかりダラダラと書かれていて、 理想的な完全吸収体に近づける話は冒頭で大して役に立たぬ雑学的な話がちょろっと載っているだけ。  無駄な出費だった。

2009年3月1日
 ウィーンの変位則について、ウィーン自身の考え方による証明について書かれているものがほとんどないな。  学生時代のノートをひっくり返してみたが、講義でもその部分だけ説明がすっぽり省略されているし・・・。  ここ数日ちょっと調べた限りでは、彼の考え方に欠陥があるかのように見えるのだが、 当時の学者たちが「ウィーンの変位則」と呼ぶくらいにそれを受け入れているらしいところから見ても、 私が思うような単純な誤りなんかではないと思うのだ。

2009年3月2日
 一部のスパム投稿がガードをすり抜けるようになってきたな。  あー、めんどくせえ。  過去ログ化の作業も遠隔で出来るように変更しないといけないしな。

2009年3月3日
 せめて寝る間だけでも物理をやろうと思って、 ウィーンの変位則の証明法なんかを考えながら床に就くのだが、夢にまで出てきて休まらん。  自力で資料を集める余裕がないので、もう諦めて掲示板で質問しよっと。

2009年3月5日
 掲示板で、量子力学の不確定性原理の記事の修正要求があった。  約束はできんので独り言として書いておこう。  この要求は以前から何度もあるので、そろそろ応えるべき時だろうな。  それより先に、プランクの放射理論かアインシュタインの比熱理論までは仕上げてしまいたいが。  そこまで書くうちに、別の興味がわいてきてしまうかも知れん。  まぁ、プランクの話は、「これ無しに量子力学の記事を書き始めるのは順番を抜かしてるよなぁ」と 2003 年頃からずっと気になり続けて来たので、ようやく悲願達成って感じで喜びを噛み締めてるところなのだ。

2009年3月5日
 問題の不確定性原理の記事も、最初に発表したのは 2003 年で、 掲示板での大議論を経て大修正したのは 2004 年の終わり頃だったな。  当時は「巷の解説書よりよっぽど正確だ」とあちこちで高評価されていたのだが、 清水明先生の「量子論の基礎」が一気に広まりだしたりして、 (多分、それはここの掲示板での議論がかなり貢献していると私は思っている。) この件についてのみんなの知識が伸びたこともあって、すぐに私の記事は一気に古臭くなったのであった。  (まぁ、これは老人の昔語りじゃよ。 若いモンは当時の世間一般のレベルを知らんからの。)  こういう、私の書いたものが古臭くなるのは私が望む変化である。  私自身が追いつけてないので、後で参考にさせて頂くから、 掲示板でさんざん「分かりやすく」議論してもらえると有り難い、って感じだ。  できれば、共通した結論に到達して、まとめてくれると助かるなぁ。  いつも議論を追い切れないんだよ。

2009年3月5日
 存命の物理学者に「先生」をつけることは、いつもためらわれる。  私の場合、本当に尊敬しているからそれを付けるし、付けたいのだが、 それで激怒されることがたびたびあるのだ。  物理学の一部の分野では「先生」と呼んではいけないというローカルルールがあるようだ。  それを外にまで強制しないで欲しいのだ。  「先生と呼ばれて怒るほど馬鹿でなし」と思う。

2009年3月5日
 ああ、俺たちが夢見た 21 世紀は、まるで 19 世紀のようではないか。  科学や技術が当時より確実に進歩していることと、 20 世紀を経験したことで、たくさんの失敗を知っていることが救いだ。

2009年3月5日
 最近、NG ワードが多くて、ほんと、困るんだよなー。  「ご苦労様」って言っちゃ失礼だから「お疲れ様」って言わないといけないとか。  相手が疲れてないのにそんなこと言ったら、相手は疲れちゃうかも知れないじゃないか。  だから、思わず迷ってしまって、結局何も言わないで過ぎてしまうことが増えてしまった。  昔は「ご苦労様」って言葉は誰でも使ってて、とてもいい意味の言葉だったと思うぞ?

2009年3月5日
 ウィーンの変位則に関する疑問は、掲示板に書き込んでくれた人の協力があって無事解決した。  情報を探す能力って大切だなぁ、と思った。  これで記事の作成に取り組めそうだ。  いや、本当は仕事を優先しなくちゃならんのだが、逃避モードで普段より物理に時間を割いてるような・・・。

 ところで最近、この「情報を探す能力」が特に重視されているようだが、 それより大事なのは、情報を書き残すことではあるまいか。  誰も書いてくれてなければ探すのはとても難しい。  しかし誰もがどこにでも書くようになれば、逆に探す能力なんて要らなくなる・・・。

2009年3月23日
 仕事の納期がせまってて、ちょっと焦っておるのじゃ。  しかしこの仕事が成功したら、この年の残りの時間を物理に集中したって誰にも文句は言わせやしないぞ。  私の計画はまだこれからなのだ。

2009年4月1日
 ご心配をおかけしました。  お陰で仕事を無事に間に合わせることができました。  それだけでなく、仕上がり具合にも(私は)満足しています。  約束どおり報酬が支払われるといいのだけど・・・。

2009年4月6日
 仕事も一段落したし、掲示板に恥さらしな広告を載せてくるアホどもに対して、 そろそろ手を打たないといかんなぁ、と考えた。  しかしいざ掲示板プログラムのソースを開いてみて思うに、 こんなことに時間を奪われるのはあまりに馬鹿らしい。  ・・・というわけで、手っ取り早く、掲示板のアドレスを変更させていただきました。  ご迷惑をおかけしてすみません。  ま、本当に迷惑をかけてるのはあいつらなんだが。

2009年4月7日
 掲示板でkafukaさんの提案があって、RSS に対応してみた。  今まで「いずれ廃れるだろう」と考えて無視してきた技術だったが、 ブログの普及で流行ってそうではあるし、流れに仲間入りできたようで、正直言えば嬉しい。

2009年4月8日
 私の関心はすでにプランクの理論に移っている。  レイリー卿の理論を土台にした説明をしている教科書ばかりなのだが、 史実から言えば、プランクはレイリー卿の理論を知らず、 別の考えで同じ結果を導出したらしい。  トーマス・クーンの「Black-Body Theory and the Quantum Discontinuity, 1894-1912」って本を衝動買いしてしまった。

2009年4月10日
 本は届いたものの、こりゃ、難しくて少しも解読できないな。  この手の付けられなさは、まるで学生時代に戻ったかのようだ。

2009年4月14日(昼過ぎ)
 どうも筆が進まない。  歯切れが悪いというか、話が面白くない。

2009年4月14日(夕方)
 構成をいじったらかなり改善したぞ。  ここまですっきりすると、自分でもやっと分かった気になれる。  書いている内容自体に変化があったわけではないのだけれど。  かなり出来ているから明日には仕上がりそうだ。  (一部、研究が進んだら書き直すつもりの部分があるけど、これは宿題だな。)

2009年4月16日
 昨日から新しく「アインシュタインの比熱理論」についての記事を書き始めた。  これは資料をあまり調べなくても書けるのだが、話がどんどん脇道にそれて膨らんでしまう。  思い切って分けた方がいいのかなぁ。

2009年4月19日
 最近、 自宅の Linux サーバが良く落ちる。  掲示板の数式表示機能を担当しているやつ。  ハード的にどこか問題があるのかもしれない。  サーバ専用の小型機買おうかなぁ。  ・・・ああ、まだ結構高いままなんだな。

2009年4月20日
 量子統計の話をどうまとめようか考え中。  私自身、どうも把握し切れてない部分がある。

2009年4月21日
 衝突理論に集中して扱うページを作ろうかとか、色々考えてる。  宿題ばかり増えて行くこの頃。

2009年4月22日
 昨晩、自分で投稿したのがきっかけで掲示板にバグ発見。  諦めかけたけど、何とか直せた。  この問題って、同系列の掲示板にみんなあるはずだよな。  めったに出ないものだからいいか。

2009年4月23日
 統計力学を把握し切れていないという感覚の正体が見えてきた。  アンサンブルの選択、粒子の識別可能性、統計性の違い、状態が連続的か離散的か、 という色々なパターンがあるけれども、教科書によって線引きが違うために 細かな差の方に目が行ってしまい、共通部分を把握しにくくなっているわけだ。  さて、説明をどう工夫したら労なく全体が見通せるようになるものかな。

2009年4月28日
 さんざん考えまくった末、「よっしゃ! これならすっきりした話運びの面白い説明になる・・・ これ以上ごちゃごちゃ考えるよりも、あとは書きながら解決しよう」と張り切って書き始め、 幾らか進んだところで壁にぶつかり、 結局、標準的な教科書と同じくらいの遠回りをしなきゃならんと分かったときの失望感。

2009年5月3日
 朝から自宅の Linux サーバがまた落ちてるな・・・。  今は田植えのために妻の実家に来てるので、しばらくは直せない。  すべてを巻き込んで落ちるんだよな。  毎回違うダイイングメッセージを残して・・・。  (ちゃんとしたログを残さないことが多いのでこういう表現をしてる。)  Linux は堅牢で、原因不明のダウンなどが無いと信じていた時代が、私にもありました・・・って感じだな。

2009年5月5日
 サーバ用に新しいデスクトップ機を買おうと思ってわくわくしている。  グレードの低いものならかなり安く買えるようだ。  それでも今使っているものより遥かに性能がいいだろうな。  さあて、10年の差はどれくらいかな。

2009年5月5日
 掲示板のアドレスを変えても(4月6日の日記参照)スパムがすぐに追いかけて来る。  こりゃ、やっぱり対策改造しなきゃいけないな。  不快すぎる。  イタチごっこは好きじゃないし、あまり強力な手段を持つこともしたくはなかったのだが。

2009年5月6日
 帰宅。  数式生成サーバは問題なく復帰しました。  そういえば、こいつは過去ログも担当してたんだっけ。  結構重要だな。  サーバ用のマシンを注文した。

 新しいサーバではTeXをRAMディスク上で動かすようにしたらもっと早いんじゃなかろうか、とか、 あれこれ考えて楽しんでみたが、多分キャッシュが働いてくれるから意味ないだろう、という結論。  それと日本語が使えるようにできないかとか、今のやり方に無駄はないのかとか、 さらにいい方法が出てきてないかとか、現状の不安定さの理由は何だろうかとか、調べ中。

2009年5月7日
 掲示板のスパム対策完了。  ふふ、早速いくつか引っ掛かっとるわ。  これでしばらくは大丈夫だろうし、また出てきてもすぐに対処できる。

2009年5月11日
 二日前に新サーバ機が届いて以来、面倒な設定を楽しみながら、あと一歩のところまできた。  しかしながら肝心の LaTeX を cgi から起動することができない。  苦労して原因の原因までは見つけ出せたが、その先の原因がまだ分からない。

 今回、新しいバージョンの OS に手を出してみたのだけど、 設定方法があちこち変わっちゃってて分からないことだらけだ。  ちょっとのことをやりたいだけなのに、 システム全体の依存関係や仕様変更に至った周辺事情にまで精通してなきゃならないなんて、あー馬鹿らしい!  今までの苦労をご破算して、以前のバージョンを最初から入れ直すことにする。  それでもこれは OS の側の問題とは限らず、うまく行くとは限らない。

2009年5月12日
 さあ、やったぜ!  新サーバに移行完了だ。  旧サーバはすでに役目を終えて電源を落とした。

 昨晩から幾つかの OS を何度も入れ直して試してみたわけだが、結局は LaTeX 側の問題だった。  私がブログを持っていればダラダラと詳しく書くところだが、 ここでは簡単に書くにとどめておこう。  誰かのためになるかも知れない。

 要するに、Linux 上の TeX は、tetex から後継の texlive への移行が進んでおり、 最近の仕様では latex.fmt などのファイルが、各ユーザのホームディレクトリに隠しファイルとして 自動で作成されるようになったわけだ。  ところが apache のデフォルトでは cgi の実行時の環境変数に $HOME の項目がないため、 そのファイルが見つけられない。  だから apache の設定ファイルをちょっといじって入れてやる必要がある。  それでもなぜか自動作成はうまくできないようなので、別ユーザのどこかにすでに出来ているやつをコピーする。  もちろん cgi がアクセス可能な場所に置く必要があるし、アクセスできるようにちゃんと権限を書き換えてやる。  これで解決だ。  しかしまぁ、これでますます imgTeX は初心者の手に届きにくいものになったな。

2009年5月13日
 新しいサーバはとても静かだ。  誰かのアクセスがあるたびに HDD がコリコリッと音を立てたりしないので、少しさびしい。  それと、夜の部屋で青色 LED の突き刺すような光がとても明るい。

2009年5月14日
 旧サーバ機が死んだ。  新サーバへの移行作業中に映像出力が出なくなったので首を傾げていたが、 ネット経由でデータの吸出しを行うことができたので問題なかった。  これからはこいつで OS の自作でもして遊び倒そうかと思っていたのだが、 もう BIOS の起動画面さえ出てこないのだった。  これまでよく働いてくれた。

2009年5月21日
 長らく更新していない言い訳をそろそろ書いておいた方がいいだろうなぁ。  ここしばらく、5 冊の性格の違う統計力学の教科書を全て一から読み直している。  それぞれは流し読みでも問題ないのだが、教科書間を比較したときにどうも引っ掛かる箇所がある。  疑問の在り処もまだはっきりしない。  どう言ったらいいのだろう?  それぞれの内容を一つの世界観の中に統一できないでいる。  少しずつ視野が広がってきてはいるのだが、成果があまりにゆっくりなせいで、いい加減、嫌になってきている。  自分をネットとゲームから隔離しないと、もうすぐすっかりダメ人間だ。  ネットとゲームが楽しければまだいいのだが、こちらもほぼ惰性である。

2009年5月22日
 五月病を脱したようだ。  脱したから昨日のようなことを書く気になったのだろう。  気晴らしに幾つかの記事を書いているが、それもまた色々な事でつまづくんだよなぁ。

2009年5月28日
 量子力学の教科書をネットでまとめ買いした。  こういうことで躊躇していたら先へ進めないのだ、と近年学んだ。  ま、学生なら図書館へ通うとか、付属図書館に頼んで買ってもらうとかいう手もあるけれど。

2009年5月28日
 うちへ帰ったら、また妻が高い買い物をしてた。  彼女は貧乏でもひとつも文句は言わないが、金があればあるだけ使ってしまう性格だ。  まぁ、今は彼女が一番の稼ぎ頭だから固いことは言うまい。  しっかしまぁ、上に置くだけで「水が変わる」という、コースターみたいなただのプラスチック板なんだよね。

2009年5月30日
 統計力学の記事を仕上げる目処が立った。  理解に至る決定的なきっかけがあったわけではなく、 来る日も来る日もぼんやりと考え続けていて、 ある朝、目が覚めたら、何となく出来るような気がしている、という感じだ。  他にも色々やることはあるので、6月中に仕上げるくらいの目標で行こうと思う。

2009年6月3日
 書き進めていて気付いたが、統計力学の既に発表した記事の中で大チョンボをやらかしてるようだなぁ。  今後の記事との関連もあるので、そちらをまとめてみないことには自信を持って修正もできない。  しばらくは目をつぶっていてもらうことにしよう。

2009年6月4日
 そろそろネットにも飽きてきたなぁ・・・ということは過去に何度も書いたわけだが、 そのたびに、あまり長くは待たせずに何かしら新しいものが出てきてその状況を救ってきたのである。  それはフラッシュだったり、youtubeだったり、skypeだったり、mixiだったり、初音ミクだったり、ニコ動だったり。  (winnyの類には結局手を出さなかったが、活気は感じていた。)  ところが、今回の空白期間はこれまでより、ちと長すぎる。  しばらくは「ネットにも閉塞感が漂ってるねぇ」って感じに深刻に思っていたのだが、それも過ぎてしまって、 いまや「ネットなんて最初からこんなもんだったのさ」って感じで、極めて実用的に使い始めている。  まぁ、この後、驚くような変化が幾つか起きたとしても、いずれ同じ感覚になるのだろう。  人は飽きるのだ。

2009年6月4日
 ネット上で「寺子屋みたいに物理を教え合う光景」を実現するいい方法はないものかと考えている。  実は過去にはあちこちでそれに近い状況が出来ていたのだ。  だから新しいものを作り出すという興奮に満ちた感じはそれほどなくて、 すでに廃れたあのスタイルを取り戻すにはどうしたらいいかという考え方に自然と向いてしまう。

 学問的な議論の中でたびたび目にする、知識の誇示、恥や劣等感、厳しすぎる批判、議論の脱線、 重箱の隅突付き・・・こういったものを取り除かなくてはならない。  そして教える側にインセンティブを与えること。  企業によって作られた「Q&Aサイト」はもう幾つもあって、それは一つの答えではあるのだが・・・。  大抵の質問に対してはこういうやり方で十分だという気もするし、しかし発展性がないような気もする。

 一つのアイデアは、それこそ寺子屋(私塾?)に倣って、師範代やら門下生やらレベル分けをすることだ。  これは初心者が気楽に参加できるレベルを用意するという効果もあるし、 全体のレベルを落とさないようにするという効果もある。  師範同士の議論に対して空気の読めぬ門下生は口を出すな、といった感じか。  ちょっと脳内シミュレーションしてみたが、そう簡単でもないな。  本当に実力のある人が運営しないことには・・・。  制度設計の工夫で何とかならないだろうか。

2009年6月5日
 昨日、「寺子屋掲示板」についてのアイデアを書いたわけだが、 一番の問題は、私が一ユーザーとして、それに参加したいと思えるかどうかだ。  階級制度を設けることは、果たして、フラットなイメージのあるネット世界に馴染むだろうか。  上位階級の持つ特権が欲しいと思えるものだろうか?  それを求めること自体が人々の目に卑しく映らないかという点が心配だ。  しかしながら、「バカと暇人のもの」と成り果てようとしているこれからのネット世界において、 ある程度のランク分けは必要なものに思われる。

 特権階級に対して向けられるだろう妬みや批判を緩和する一つのアイデアは、 「師範どうしの議論は障子の向こうに隠されてひっそりと充実して行われる」ということだ。  寺子屋的ではないか。(w  しかしこれもネットに馴染むかどうか。  知的資源が広く公開されないというのはとても無駄なことだ。

 私は元々、SNSのようなクローズドな環境にはあまりいい気持ちを持っていないのである。  理由は幾つかあるんだが、内輪だけで議論していて自己満足で終わるという「ぬるさ」がその一つ。  みんな批判が怖くて、そういう閉じた世界にこもってしまったようである。  私はかつては自分のサイトへのアクセス解析が好きだったのだが、最近はまるで面白くない。  なぜなら、そういうクローズドな環境の中からリンクされることが増えていて、 読者の感想や反応を知る機会がすっかり失われてしまったからだ。  ちょっとフェアじゃないだろ、って思うのだ。  しかしクローズドにするのは不特定多数からの批判を避けるには良い方法である。  心の防衛も大事だ。

2009年6月5日
 「ネットにも飽きてきた」なんてここ数年ずっと思い続けてきたことなのに、 なぜ今更になって強烈に書きたくなったんだろう。  多分、無意識に梅田望夫さんについてのこの記事が影響していたんだろうな。  彼はこれまでネットの将来についてポジティブな考えの本を幾つか出して話題になっていた。  私も影響を受けてきたのだった。  ところがこの対談記事では彼の失望や、飽きなんかが読み取れる。  ここらがネットについての思想の歴史的転換点かもしれない。
 「ウェブはバカと暇人のもの」って本は4月30日に読んだ。  ほぼネットの中に住んでるような私には大して得るものはなかったが、そのとき、 何だか新しい時代の到来を感じて胸が騒いだのである。

 ああ、やっぱり強烈に影響を受けてるみたいだわ。  今その記事を読み直したら、同じキーワードが沢山でてきてる。  「フェア」だとか「制度設計」とか「インセンティブ」なんて言葉、普段の私はほとんど使ったことないもんな。  『スタンド・アローン・コンプレックス』ってやつかいな。

2009年6月7日
 「寺子屋掲示板」についての仕様案については、書いていたら長くなったので、 別の独立した記事としてそのうち発表してみようかと思う。  実際にそれを作り始めるかはまだ分からない。

2009年6月8日
 最近ここに書いたことが効いたのか、色んなところからのリンクが急に増えた。  みんなありがとう。  クローズド環境からのリンクばかりが増えてきたと書いたのはネット全体の風潮を嘆いているだけであって、 クローズド環境からリンクされること自体を憎んでるわけではないので、気にせずやってもらったらいいと思う。

2009年6月9日
 6月3日に、統計力学の記事で大チョンボしているようだと書いた部分はどうやら問題ないようだ。  4つの記事を並行して書いている。  理解が進むたびに方針が変わるので、結論がどこへ向かうかさっぱり分からない。  知識の羅列ではなく、すべてをあるべき場所にきれいに収めたいのである。

2009年6月10日
 ほとんど全ての疑問のピースが綺麗に当てはまった。  悩みの原因となった考えが何なのかも特定できた。  こいつのせいで長々と引きずられたことになる。  あまりにバカらしいので、それについて考察した部分はばっさり削除した方がいいだろう。  力を込めて書いた部分だからもったいないんだけどさ。  これから発表する記事を読んだら、こんな単純な話の一体どこに引っ掛かってたんだ、ってみんな思うだろうな。

2009年6月11日
 今日中に一気に 3 つ発表できると喜んでいたのだが、 調子に乗って考える範囲を広げたところ、また面倒な問題にぶつかってしまった。  しかし放ってはおけなかったのだ。

2009年6月16日
 また予期せぬところにつまづいて一日を費やしてしまった。  難しいのは検証のための計算作業ではなく、 その結果をどう理解したらいいかという心の中の問題だ。  かなり広範囲の知識を掘り起こして、ある解釈が是か非かを判断しないといけない。  偉い学者さんが教科書の中で一言でも直接的に書いておいてくれたなら、1秒で済むものを。

2009年6月17日
 ・・・とは言うものの、解決してしまってから教科書を読み返すと、 ちゃんとそのことに触れている箇所が見つかるのである。

2009年6月18日
 記事を書いていたら、予定していたのと全く逆の結論にたどり着いたりして、途方に暮れることもある。  まぁ、少し理解が深まったわけだが、記事全体のバランスは台無しである。

2009年6月20日
 記事にコメントが付けれたら・・・という意見があったので、サイトに付箋を貼り付ける機能を昨晩から試している。  新サーバにかなりの余力があるので前から何かやらせてみたかったのだ。  これがなかなか面白くって、このサイトを新しい方向へ向かわせる可能性が見えてきた。  以前に、人の公開コンテンツに勝手に付箋を貼り付けるサービスというのが一時的にあったのだけれど、 あれは陰口たたかれてるみたいでちょっと嫌だった。  しかし管理人の主導でやるものなら、また意味が違うというものだ。
 ・・・というので頑張ってみたけれど、 どうやらこの機能は Ajax という技術を使っていて、 ブラウザのセキュリティの都合で、cgi とコンテンツが同じサーバ上にないと正常に動作しないのである。  残念ながら新サーバは使えない。  それどころか、ニフティに借りてる今のサーバでは cgi と html が別になっているので、どっちにしても無理っぽい。
 ああ、いっそのことニフティをやめて全てのコンテンツを自宅サーバへ移転しちゃおうかなぁ。  しかしそれではバックアップが不安だし、時々落ちることもあるし、 検索エンジンをはじめ、あちこちからリンクしてもらっているという、今まで築いてきた無形のネット資産を失うことになる。

2009年6月21日
 そうだなぁ・・・管理の手間がちょっと増えるけれど、ミラーサイトを自宅サーバ上に作ろうか。  そこは「付箋の貼れる裏EMANサイト」って感じになる。  ちょっと考えてみよう。

2009年6月22日
 ネット飽きたなんて言ってごめん。  何だか、知らないうちに手の届かない次元へ進んでる人たちがいたのね。  元気出てきた。  微力だけど俺は俺のやり方で少しずつ頑張るよ。

2009年6月28日
 何か新しいことはできないだろうか。  例えば、宿題だろうが何だろうが、あらゆる質問に対して親切を尽くして答える修行みたいなこととか。  初心者に優しくありたいのだが、こんなのは破綻するかな・・・。  人は一つの疑問が晴れると、さらに先のことに疑問を持つだろうから切りがないし、 かと言って、さらなる疑問が湧いてくれないようじゃ面白味もない。  ただ頼られるだけっていうのも、果たして自分が善いことをしているのかどうか分からなくなるし。

2009年6月29日
 6月中に統計力学を仕上げる計画が遅れていることについて少し言い訳しておいた方がいいかなぁ。  まぁ、教科書どおりにやると、面倒くさい割りに面白くないと気付いたのだ。  色々と試し中。

2009年6月29日
 ちょっとリンク集を更新。  悲しいことに、リンク切れで行方不明のサイトもある。  活発なところが減ってきたなぁ。  知ってる限りの物理系サイトを集めてみるか。

2009年6月29日
 さて、今日は不注意によるサイト内のあちこちのリンク切れを修正したぞ。  そろそろ「裏・EMANサイト」も公開するか。  ここは付箋機能を使って間違いの指摘ができるという特徴があるが、 データ消失のリスクに備えてのミラーも兼ねている。  本当は「裏ドルアーガ」みたいなイメージで気色悪い配色を予定していたのだけど、 読みにくいのと、あまり手間をかけたくないのとで無難になってしまった。

2009年6月30日
 誤植の報告や、前向きな修正提案をメールで寄せてくれる人が増えている。  これは近頃の私の調子が良いのを見通してなのか、それとも新年度がしばらく過ぎて、勉強に力を向ける人が増えたためか?  裏サイト(?)を用意したのは、 そういう提案に素早く効率的に対応したいためでもある。  メールで何人も相手に議論するのはさすがに考えが分散して疲れるでな。  いつも一石二鳥か三鳥、四鳥くらいあって、私はこういうことをするのである。  まぁ、うまく運用できるか不安はあるのだが、活用していきたい。

2009年7月1日
 量子力学の記事の数式データをテキストデータに統合する作業に専念している。  データが多くて複雑なので、丸一日かけても 3 記事分くらいしか進まない。  この作業は去年から始めたのだけれど、途中で放ったらかしになっていたから、いい加減、終わらせとかないとな。  このままじゃ誤植報告にも対応できない。

2009年7月1日
 新しい仕事の依頼が来た。  これを引き受けると長く生活には困らないが、また忙しくなりそうだ。

2009年7月10日
 出版社から、次の本の予定はいかがですか、とのメールが来た。  あまり利益を上げていないのではないかと心配していたので本当にありがたい。  勢いは落ちているものの、まだ動きがあるらしく、ロングセラーになるだろう、とのことだ。

2009年7月13日
 いやー、ついに終わらせた。  膨大な数式データの本文データとの統合作業、及び、見栄えの修正。  背景色の違いで見苦しかった量子力学の数式もこれでようやく直すことができた。  気になっていた誤植もあちこち直せたし。  これで記事を増やす方へと力を振り向けられる。

2009年7月14日
 どうも方針が定まらずにふらふらしている。  トンネル効果の記事でも書こうかと思って数時間を費やしたのだが、 ふと気が付けば、例として挙げた核融合の話ばかりが長くなってしまっていた。  核融合の理論を詳しく知ってるわけでもないのにこりゃおかしいよな、と続きを書く気が失せたのだった。

2009年7月14日
 新しく教科書を買うと、最初のページから丁寧に読みたくなるのが私の悪い癖で。  そのくせ、じれったくなって嫌になるんだよな。  量子力学を一からやり直そうと思って積ん読になってるのが 2 冊ある。  さらに最近、ファインマン物理の原書をようやく手に入れたばかりでもある。

2009年7月14日
 ここ数ヶ月、やはり衝突や散乱現象についてやっておくべきだという気持ちが強い。  こういうのは応用的な事柄だと思って無視していたけれども、 こういった相互作用を扱うことこそ本質で、この後の話で必要になるのではないか。  手始めに・・・、うーん、どこから手を付けようか。  ラザフォード散乱? トンネル効果? 平均自由行程?  やっぱり気が散ってしまっているようだ。

2009年7月15日
 今気晴らしに読んでる軽い読み物によると、 どうやら、数年前に私が張り切って場の理論の解説記事にチャレンジしていたときに考えた内容は それほど的外れではなかったようだ。  あまりに独創的な解釈・・・これは曲解ではないかと気恥ずかしくなって、ついに発表を見送ったのだった。  しかしどうやらそれが標準的な解釈ということでいいらしい。  近いうちに見直してみるか・・・。

2009年7月16日
 この歳になってまだ単位系の違いに惑わされるとはよ・・・。  修行が足りないぜ。  悔しいので、同じような文句を書いてる仲間がいないかとネット検索で探してみたら・・・ いたぞ! って、どこかで見たと思ったら身内(?)じゃないですか。

2009年7月16日
 「信じれば夢は必ず叶う」だとか、 「過去の偉人と同じものをあなたはすでに持っている」だとか、 妻があれこれ手を出している関係で、そんな自己啓発系の励ましメールがやたらと届く。  どんだけちゃちな夢だよ?! どんだけ小さな偉人を追いかけてるよ?!
 信じる力は誰より強かったけれど、 道半ばで朽ち果てた人たちを俺は沢山知ってるよ。  俺の10年は過去の天才の3ヶ月以下だ。  俺には残り何年ある?  天才は今だって一杯いて、それでも屍累々だ。
 叶うかどうかなんて分からない。  それでも追いかけずにはいられない。  それが夢ってもんだ。
 だけど夢ってものは、一人で見るものでもないかも知れないな。
 というわけで、久しぶりにこれ(音出ます)でも聞いて頑張ろう。

2009年7月17日
 どの知識も瑣末な事に思えたり、そのくせ、どの知識も重要に思えたりする。  そう感じるのは焦っているからだろう。  物理を楽しむって感じじゃなくなってるな。  まぁ心配は要らない。  何とかする。

2009年7月18日
 法事で妻の実家へ来ている。  しばらくこちらに滞在して仕事する予定。  ここで巣作り中。
 ところで、子供の頃には「大人ってのは融通が利かないなぁ」と思ったものだが、 夕方6時を過ぎてから息子に「ねぇ公園行こっ!」とか誘われてもなぁ。  その気持ちはとても良く分かるんだが、「もう遅いからやめとけ」とか、 聞き覚えのある台詞の数々を今は自分が口にしてる。
 なんだかこまごまとしたことや、人に合わせないといけないことが一杯あって、時間がうまく取れないでいる。  さらに頭の切り替えがすぐにできないから、プロの研究者なんて元々無理だったな、と思う。

2009年7月19日
 まぁ、たまに焦りを感じるのも悪くはないと思う。  毎日毎日、他人に合わせて遊び呆けてるって感じが誘惑に負けてるようで許せないわけだが、 多分、同じ一日をやり直すとしても同じ行動を選んだだろう。  選択や優先順位の付け方をどこかで誤ったという類の後悔はなくて、最良に近いと思う。  私の場合、目標は一つではないし、ただ一つの目標のために他を犠牲にしてもいいというものでもない。

2009年7月20日
 裏サイトをトップページからリンクして数日たったが、割といい感じに利用してもらえてるようだな。  感謝、感謝。

2009年7月22日
 ファインマンの本を何冊か読んでいるところだが、こりゃ面白い。  昔から「ファインマンの本に似てる」と言われてきたので、 別に真似したわけじゃないぞ、というのを示すために、わざと読まないように避けてきたのだった。  我ながら愚かな禁を立てたものだ。  これを読まないできたのは損失だった。  色んな物理現象について、多くの偏見を持ち続けていたと気付かされる。

 一方で、今だから分かるんだろうな、と思うことも多い。  彼が軽く触れるだけでやり過ごす内容について、何を言わんとしているか、その裏が分かるのは特権だ。  このサイトでまだ説明してない基礎がどれだけ多いことか。  こんな私でも、知らないうちに色々学んできているものだと気付いて驚く。  量子電磁力学の記事へ進もうとすれば、それらの数々も説明しておかないといけないのだなぁ。

 こんないい本がすでにあるなら、私のやってることは何だ、と思うこともある。  ファインマンを避けてきた理由の一つは、自信をなくさない為、というのもあった。

2009年7月22日
 ファインマンを読んでいて意外なところでヒントを見つけた。  以前に掲示板で「ローレンツ力の反作用」という スレッドが盛り上がったことがあった。  私としては途中から意見保留で議論に参加せず、近いうちに自力で答えを出してやる、と決意して、 敢えて長いこと残してあったわけだが、最近サーバの負荷の関係で仕方なく過去ログに移したのである。  甘泉法師さんの主張しておられた「静電磁場の持つ角運動量」という考えは間違ってなさそうだ。  当時は議論も脱線気味で、何を言っているかさっぱり分からなかったが。  暇が出来たら具体的に計算してみたい。

2009年7月28日
 仕事の効率がぐっと落ちてるのは、息子が夏休みでいつもそばにいることが一因である。  目の前で退屈そうにしてるのを無視することもできないし、 昔と違って、一人で外で遊んできなさいなんて言える環境でもない。  8 月が終わるまで耐えるしかない。

2009年7月29日
 「静電磁場の持つ角運動量」についてかなり単純化したモデルで計算してみて、うまく行った。(ように見える。)  掲示板で議論しようかとも思ったのだが、いつも途中で付いていけなくなるので、 一人でじっくり考えてみたかったのである。  それで日記もしばらく発表しないで隠しておいたというわけだ。  あれれ?  あの単極モータの実験のサイト、消えてるなぁ。  (リンク先はWayback Machineに残ってるキャッシュ)  あれについての原理の説明はまだできないでいるのだけど。

2009年7月30日
 息子が生意気に知識自慢をしようと話しかけてくるとき、何と楽しそうに話すのだろう。  だから仕事で忙しいからといって無視するわけにいかないのだ。
 先日も、隣の家の小さな女の子が外に向かって「やっほー」と何度も叫んでた。  ついに我慢できなくなって、「やっほー」と返事してやった。  隣の家からは「やめなさい!」という声が何度も聞こえてくる。  でも女の子は「やっほー」と叫ぶのをやめない。  そのたびに「やっほー」と返事してやる。  そのうち、「どこにいるのー?」と叫ぶので、それに対しては「どこにもいないよー」と返事してやる。  面白いくらいに何度でも繰り返す。  近くで不安そうに見ていた息子も、そのうち楽しくなって一緒になって叫び返す。
 やっぱり、ね、大人たちが楽しく生きてるところを沢山見せないと、子供も息が詰まっちゃうと思うのだ。  ご近所の子供たちからは(お母さん方からも)、昼間からうちにいて、 不定時に出かけたり帰ってきたりする変なお父さんだと見られているけれど。  バカボンのパパみたいなもんだ。  これでいいのだー。

2009年7月31日
 「静電磁場の持つ角運動量」について、計算の辻褄は合うのだが、 具体的数値を入れてみると、こりゃ恐ろしく小さいなぁ。  理論的興味はあるが、日常にはあまり関与してこないか。  例の単極モータの駆動力の説明には使えそうにないな。  今、それについての記事を書いてるところ。

2009年8月6日
 若人のキャンプの付き添いで出かけてました。  バンガローで一人静かに勉強できたし、料理は作ってもらえるしで、とても有意義な時間でした。  ネットの誘惑から離れてたのも良かったかな。

2009年8月18日
 サイト運営に関わる事件がおきていた。  いや、大したことではない。  光回線にしませんかという電話勧誘に乗って、Niftyを捨ててOCNに切り替えようとしたのである。  サイト移転は面倒で不利なことも沢山あるが、値段が安い上に帯域も広がるなら、まぁそれも仕方ないだろうと決意した。  値段だけではない。  このサイトが歴史を積み重ねるたびにしがらみが増えてきて(既得権益にしがみついて) 身軽さを失っているのではないかということを前から気にしてもいたので、 「いや、そうではない、俺はいつだって自由だ」ということを証明したかったというのもある。
 ところがOCNのプロバイダ料は確かに安いが、 うちの規模のサイトを作ろうとすると追加で4000円近くかかることが判明。  Niftyのまま光回線にしても今より安くなるわけでもない。  速度的にはADSLで満足しているのである。  格安レンタルサーバも考えたが、特に魅力的なわけでもない。  というわけで、この話は白紙撤回。  このサイトの運営にもけっこうコストがかかってるんだよ、という話をこうして誰にともなしにつぶやいてみたかった。

2009年8月19日
 掲示板で薦められて昨晩「サマーウォーズ」って映画を観てきた。  元気が出る内容で、好感を持てた。  詳しくは記事でも書いてみるかな。

2009年8月20日
 久しぶりに映画を観たのが嬉しかったので、調子に乗って昨晩も映画館へ。  「ハリーポッター」を観てきた。  一応、このシリーズは原作も読んでるし、今まで全部観てきてて、今回も見逃すつもりはなかったのだけれど。  しっかしまぁ、最初から最後まで白黒映画か、と思うほどに暗いね。  話の内容が暗いのは分かるが、ここまで直接的な表現をしなくても・・・って感じだ。

2009年8月20日
 ICレコーダを購入した。  やっぱりこれがあると便利だ。  運転中や散歩中に思いついたアイデアや記事の文章をその場で自分の声で録音しておくのである。  以前は友人から貰ったテープレコーダをこの目的で愛用していた。  ところが私がそれを貰ったと知るや、別の共通の友人が譲ってくれとしつこくせがみ、 こっちだって要ると言っているのに、正義はこちらにあり、とばかりに持っていってしまったのだ。  それ以来、時々あったらいいなぁと思いながらも、何となく数年が過ぎたのだった。

2009年8月25日
 次の選挙で自分がどう投票すべきかについて調査。  「どうやって死にたい? クスクスww」と聞かれているようなもので選びようがない。  マスコミが煽るような政権交代をことさら望むつもりはないが、 比例代表での選び方によっては、当選させたくない人を選ぶことになってしまう。  どうせ辞めさせることなんてできないのだろうが・・・。  今日ふと気になって調べてみて、やはりそうだったかと知ったが、 こういうことをあまり具体的に書くと公選法違反になる可能性もあるそうだから気をつけなくては。  最近はみんなネット上にこの手の日記を書いてるから、実際は違反だらけなのだそうだ。  つまらぬことで面倒なことになるのは御免なので、この話は選挙後に公開することにする。

2009年8月26日
 選挙について、つづき。  これも開票後に公開することにする。  小選挙区制ではもう党にはこだわらず、人物をみて選ぶしかないのかな。  とはいうものの、ここの選挙区では 3 名しかいなくてそれぞれ各党の代表みたいなもんだ。  その内の一人はとても分かりやすい政策を掲げてくれていて有り難いのだが、個性的すぎて即却下。  うーん、選択に掛ける手間が減るのは確かにありがたい。  残り二人については、彼らが所属する党の名前以外には、これといった特徴なし。

2009年8月31日
 開票から一夜明けた朝。  この後味の悪さは何なのだろう。  民主党が圧勝することは予想通りだったから、別にこれが原因じゃない。  変化や騒動は私は割と好きだ。  しばらく考え込んでしまった。  自民候補が各地で意外と頑張っていて、僅差で負けているのが多く目に付いたことだろうか。  選挙制度自体への不公平感が漂うのは確かだ。  むしろ国民がもっと愚かで、大多数が端から端へと態度を変えていたというのなら、 確かにもう少し痛快だったかもしれない。  しかし有権者は普段の報道から感じるよりもずっと賢くて、バランス感覚もあったのだ。  それは良いことなのに、何なのだろう、この感じは。  世の中が自分が思っていたほど単純でないことを思い知らされたときの子供っぽい憤慨だとでも?  違和感の正体が上手く分析できない。  ・・・。  ひょっとすると、マスコミが単純バカでないことへの苛立ちかな。

2009年9月1日
 長かった(息子の)夏休みがやっと終わった。  これで子守りから解放されて、有意義な連続した時間が使えるぞ。

2009年9月2日
 ファインマン物理を原書で読むことを始めて一週間くらいになる。  時間を決めて毎日一時間ずつ読んでいるのだが、この調子じゃあ volume 1 だけでも一年かかるだろうなぁ。  英語の勉強を兼ねて音読しているし、同じところを繰り返し読み直したりしていることもあるけれど。  慣れてくればもっとスラスラと読めるかな。  いや、内容が高度になってくると今より進みが遅くなるかも。

2009年9月2日
 ところで、英語というのは私にとっていまだに「生きた言語」としては把握できていない。  ただの「情報を伝える為の記号の連続」のように感じてしまっているのである。  「感じれる」ようになるまで脳を慣らさないとなぁ。

2009年9月2日
 私のサイトの量子力学の説明のどこがまずいかを把握するために、数冊の本を一から勉強している。  しばらく更新できてないのはそっちに集中しているせいである。  なるほど、色々と弱点は見えてきたが、その半分くらいは「まぁ大目にみてほしい」といった感じの内容だった。  確かにそう説明した方が正しいことは分かるが、気にし過ぎると前に進めなくなる気がする。  要するに、記事の目的から考えて優先度が低い。  残り半分については修正、または追加する必要がある。

2009年9月2日
 こだわりは捨てようとかなり試みてきたが、それでも私は基本的に、教科書を読むときには、 一から飛ばさず読んでいかないと気が済まない質である。  問題の場所へたどり着くまでに、著者の方針とか、こだわり具合とか、 全体から見たその部分の意味だとか、文脈だとかが見えてくる。  それが見えないままで、自分に必要な部分だけを抜き出してくるのはとても不安なのだ。  もちろん、それ以前の部分とは何の脈絡もないことが分かって徒労感が押し寄せることもあるが、 関係が薄いということを確信することすら私には大事なのである。  だからとてもとても時間がかかる。

2009年9月2日
 教科書を読んでいて、たまたま以前からの疑問が解けた。  それで新しい記事が書けるほどではないんだが。

2009年9月8日
 ファインマン物理にも慣れてきた。  vol.1 は、この調子で行けば、4ヶ月くらいで読めそうな気がしている。  まぁ、細かいところが分からなくても気にしないでとにかく読み進んでいるので、 全部読んだ後も3回、4回は読み直すつもりでいるが。

2009年9月14日
 最近、帰宅してからの夜の時間は英語学習に捧げている。  英語を解読しながら読むのではなく、微妙なニュアンスまで母国語のように瞬時に把握したいのである。  かつてはこんな考えはバカにしていたものだが、本当に、日本語だけの情報源では足りなくなってきた。

2009年9月17日
 学生時代に苦労した英語の短編小説なんかを引っ張り出して来ているが、おい、何とか読めるぞ?  こんなものを授業で何時間もかけて訳していたなんて、効率悪すぎ・・・というか、当時のレベル低すぎ?  学校の英語の教育法を恨むわ。

2009年9月18日
 ラザフォード散乱の記事を書いていたのだが、 分かりやすく書こうとするほどにごちゃごちゃと長くなって逆に分かりにくくなってくるし、 ネットで調べたら自分が書くよりよっぽどいい記事が幾つも見つかるし、ちょっと挫けそう。

2009年9月18日
 ところで、「物理のかぎしっぽ」さんのとこ、Avast(アンチウィルスソフト) にマルウェアサイトだと認識されて、 最近ではもう掲示板以外のどこにもアクセスできないよなぁ。  何がひっかかってるんだろう?

2009年9月20-23日
 息子が救急車で運ばれて緊急入院。  話せば長くなるのでやめる。  今のところ、原因不明の肺炎という感じで治療が続いてる。  これを書いている時点(23日)ではもう心配ないくらいだが、完治するまで退院させてはもらえないだろうな。  夫婦で交代で付き添いをしているが、病院が遠いこともあってドタバタしている。

2009年9月25日
 ん?「物理のかぎしっぽ」さんのとこ、直っとる。

2009年9月26日
 高過ぎると思いながら泣く泣く払った国民健康保険だが、今回の入院で完全に元を取ったと思う。  この社会へのご恩はいつかお返ししたいと思う。(いや、きっと息子がしてくれるであろう。)  医療費の負担はそれほどなくて有り難いのだが、それ以外の予定外の出費は色々あって、なかなかきつい。  それにしても・・・、こんなに次々と薬を使うもんなんだな。  多分、一瓶、一瓶は高いんだろうな。  本当にこんなに必要なんだろうか。  退屈とストレスと運動不足で、丸々と太ってきちゃってるし。  薬漬けになった息子の健康が心配だ。

2009年9月26日
 ここのところ「趣味でブラックホール」をやっている。  別に次の出版の準備としてやっているのではなく、読者から相対論絡みの質問が来ていて、 それに答えようともがいているうちに自分の疑問も色々と湧き出てきたので、 解決するためにあれこれ考えているところである。

2009年9月27日
 医療従事者のその献身ぶりと言ったら、まったく感心するばかりだ。  私のような、一騒動を起こしたいという内なる願望を持つ人間にはとても勤まりそうもない。

2009年9月27日
 息子の入院は長引きそうだ。  私の見た感じでは退院できそうなものだが、慎重を期して、完治するまでは許可してもらえないのだろう。  我が家の習慣や、苦労して築いた勉強や仕事の良い習慣は完全に壊滅した。  今や、24時間交代勤務の消防隊員のような生活である。

2009年9月28日
 毎日の病院との行き来で、ICレコーダーに録音した駄文がかなり溜まっている。  書き起こして、使えるものなら使ってみよう。

2009年9月28日
 早くこの生活から脱したいと思っている。  これじゃ仕事にならない。  小学校も長く休ませてるし、そろそろ息子の入院ストレスも限界である。  息子に同情しすぎる妻も同じくちょっと危ない。  妻を気遣いすぎる俺も疲れ気味だ。

2009年9月29日
 近頃は以前にも増してバカなニュース記事が増えてきたせいで、いちいちつっこむ気にもなれない。  というか、そんなものにつっこみを入れようものなら尊敬されるどころか、 「そんなつまらぬものを読んで時間を無駄にしてるのか」と眉を顰められそうでもある。  しかし何を情報源として選んだら良いのか分からなくなってるような情報弱者だという自覚は持っている。  金を払ってまで良質の最新情報を得たいという特別な動機がないのが原因か。

2009年10月1日
 息子、やっと退院。  医者の説明によると、彼が食欲魔人と化していたのは薬の副作用らしい。  好き嫌いがだいぶ減ったのでありがたいのだが。

2009年10月5日
 この日記のような駄文はブログなんかを導入してやるべきか、Twitterなんかでつぶやくべきか。  最近流行りの「垂れ流す系の情報」には感心しないのだが、 それは私がフローよりもストックに重きを置いてるだけであって、それぞれに利点があるわけだ。  選択肢が多いのも悩みどころだな。  最新のアイテムを使用することから取り残されている気がしているのだが、飛びつく気にもなれないのよ。

2009年10月6日
 息子の通う小学校が新型インフルエンザのために「学校閉鎖」になった。  「学年閉鎖」なんて言葉があるのも今年初めて知ったが、まさか学校全体が休みになるとは。  息子にとっては、長い入院の後で一日学校へ行っただけで、昨日も検査のために午前中を休んで、翌日からまた休み。  第一声、「友達に会えないよ!」と叫んだのだった。  楽しんで学校に行けてるというのは父も嬉しいよ。  さて、これが何を意味するかと言えば、私に石のように堅い集中力が求められるという事だ。

2009年10月7日
 日経サイエンスの11月号に面白い記事が載っていた。  椅子の上で体をうまく動かせば角運動量保存則を破ることなく体の向きを変えられるのは周知のことだが、 曲がった時空においてはこれと同じように、うまく体を動かすことで 運動量保存則を破ることなく重心位置を移動させられるというのである。  (長々と書いてある割には内容はこの一言で済んでしまうのであるからじれったくて仕方ない。)  宇宙船に人工ブラックホールを搭載して無反動推進なんかできるんかな?

2009年10月8日
 学校閉鎖は昨日までだったのだが、台風の接近もあって、 市の教育委員会が昨日の段階で今日の休校を早々に決めてしまった。  この地域は朝には全く穏やかになっていたのになぁ。  まぁ、昼すぎまで警報が出てたので仕方ないか。  息子は今日もうちで元気に遊んでいる。  仕事にならんぞー!!

2009年10月12日
 困った。  シュバルツシルト解について考え続けてるのだが、堂々巡りで先へ進めない。  他にはあまりない面白い記事が書けると思って時々ニヤッとするのだが、これだけのために時間を掛けすぎだ。  簡単なことなのでどこかに書いてありそうなものだが、私が読むくらいの入門書にはどれも載ってないんだよなぁ。  自力で無理なら専門書を調べる必要があるのだろうが、逆に簡単すぎて載ってない気もする。  もうしばらく自力でがんばってみるか。

2009年10月13日
 よし!  割と信頼できる筋でやっと見つけた。  重力場中の(傍から見た)光速度は方向によって違うっていうんだな?  この一言を誰も言ってないのでそれだけが最後の疑問だった。  ネット上ではみんな右に倣えで「光速は重力ポテンシャルによって〜と表される」と書いてるものだから、 だとしたら円周方向でも同じだとでもいうのか、とその根拠を探していたのだった。

2009年10月20日
 最近のアニメの表現力を使えば、すごく面白くて分かりやすい物理の教材が作れると思うんだ。  教育テレビでやってきたような、物理の堅いイメージを和らげる目的の、 あまり意味のない綺麗なだけの映像なんかじゃなくて、 全編、グラフの中を縦横無尽に飛び回ったり、式変形の途中で項が打ち消し合ったり、代入したりするやつ。  まるで式自体が生きてるように、自分で動き回って答えを出したり、方針を誤ってやり直したりするんだ。  私には製作は無理だけれども、頭の中にイメージだけはある。  まぁ、アニメって言っても何億円単位で金かけて作ってるわけだからなぁ。

2009年10月21日
 まさか、曲率の検算をしただけで一日が終わるとはよ。

2009年10月23日
 物理の教材アニメについては、実現不可能ではない気がしてきた。  一人で完成させなくても、アイデア的なラフなものをニコニコ動画なんかにアップすれば、 誰かがもっとうまいやり方で作り直してくれるのではないか。  それでもこのプロジェクトは面白くなりそうだと感じさせるくらいの努力と情熱は必要だが。

2009年10月24日
 難しいことを考えなくても、あさりよしとおさんの「まんがサイエンス」なんかをアニメ化するだけでもいいんだよなぁ。  でもあれならアニメ化しなくても漫画のままでも十分いいか。  今思えば、オネアミスの翼の人工衛星の説明なんかは秀逸だった気がする。  イメージとしてはあんな感じだ。  当時は友人が「すごく良く分かった!」とやたらに感動していたが、 私としては「特に新しい要素はなし。これくらいの説明はありふれてるよ。」と白けた目で見ていたのだった。  LDは持っていたが、もうどんなだったか、思い出せない。

2009年10月25日
 昔書いた小遣い制度の案をついに実行するときが来た。  そろそろおこづかいが欲しいという話題になったので息子に幾つかの案を提示したのだが、この制度に一目惚れしたようだ。  早速、賞金の一覧表を作った。  掛け算の九九の暗記だとか、縄跳びとかも混じっている。  公文教室をやっている義母が頼んでもないのに教材を大量に送りつけてくれていて、 手を付けないまま放置されて溜まっていたのだが、 このプリントを埋めたものを10枚ごとに買い上げることにした。  はっきり言って処分に困っていたわけだが、ちょうど良い。  一石二鳥である。

2009年10月26日
 等方座標というのは内山先生の本にもちゃんと出てたんだな。  自分で記事を書いてようやく目に入るようになった。

2009年10月26日
 小遣いの「賞金制度」の成果。  息子がさっそく縄跳びの課題を一つクリアした。  昨日までだらしなく縄を引きずってるばかりだったのだが、大したものだ。  難しい課題に対しては「こんなのできないよー」と涙目になったりしていたが、 「別にやりたくなければやらなくてもいいんだ」と説明すると、納得して安心したようだ。  自ら壁に貼って嬉しそうに表とにらめっこしている。
 金で釣って何かをやらせる、と考えるといい感じはしないが、別に金でお手伝いをさせてるわけでもないし、 手伝い関係のものはリストにわざと入れなかった。  金額はちゃんと親の都合を考慮して決めてあるもので、与え過ぎという感じはしない。  実際のところ、全てをクリアすれば標準的だと思う小遣いよりもかなりの高額にはなるが、それは息子の努力次第だ。  むしろ、多くクリアしてくれた方が嬉しい。
 何も努力しなければいつまでも何ももらえないという厳しい制度でもある。

2009年10月26日
 物理の教材アニメとしてはこんないい例(Dr.Quantum)がある。  おまけにもうひとつ別のテーマ。  実はこれらはスピリチュアル混じりのドキュメンタリーっぽい映画の一部に時々挿入されるだけのアニメに過ぎないわけだが。  もう少し大人向けに情報密度を高くしてもいいかな。  ずっとこの調子で一話30分、全39話とかやったらすごいと思う。
 一方、NHKでやってるエレメントハンターとかは、科学啓発の皮を被った愚民化政策アニメかよ、と感じることがある。

2009年10月27日
 ブラックホールについて書いていたら、そこらへんにある解説と同じになってきたので、突如やる気が失せた。

2009年11月2日
 国境なんて古い考えは捨てて、世界中仲良くやりましょう。  あははははは。  なんて言いながら自滅してゆくような、かつてのバカな自分を見てるようで、 ちょっと応援してみたくなっちゃう現政権。

2009年11月6日
 ちょっとした記事を追加したいだけなのに、気になる点があって完成しない。  調べ物の範囲がどんどん広がっていく。  それで4つの記事を並行して書くことになっている。

2009年11月7日
 何とか方針が定まった。  擬テンソルの理解が足りなかったのだった。  ちょっとずつ発表できそうだ。

2009年11月10日
 書店で相対論関連の初心者向けの本を調べてみたが、 なんか私から見ても嘘だと分かるようなことばっかり書いてあるんだな。  こんなレベルで科学ジャーナリストとして儲けられるのか、とちょっと嫉妬。  まぁ、あまり書くと私にもブーメランが跳ね返って来そうなのでこれくらいにしておくけれども。

 近所の店が軒並み開店時間を短縮し始めたなぁ。  「いえ、いっそ世界中が不幸ならと願う僕がいる〜♪(さだまさし)」

2009年11月11日
 秋だからかなぁ、ちょっと人恋しいなぁ。  金を使いもせず、さらに儲けも無いとなると、誰からも必要とされずに世の中から離れてしまっているようだ。  もう少し金儲けにも頭を回さないといけないのかな。

2009年11月13日
 ちょっとテレビのニュースのインタビューを見て勇気付けられた。  自閉症の息子を紹介するために「ぼくはうみがみたくなりました」という小説を書いて、映画化にまで取り組んだ男性。  なるほど、この線で行こう。  「趣味で物理学」の小説化と映像化だ。  前にねじばなさんが映画化と言ったときにはそんなバカなと笑ったものだけれど。

2009年11月14日
 科学関連の予算が政府によって次々に削られて、世間では未来への希望まで削られているような雰囲気だ。  まぁ、そこで私の出番ですよ。  儲けが出なくても大切なものがあるってことを思い知らせてやるかんね。  FLASHアニメの作成を開始。  いつになるかは分からないけどまずは予告編でも作ってみるか。

2009年11月19日
 何だか、2012年に世界が滅ぶ映画をわざわざ観に行かなくても、 近いうちに日本で地獄が見れそうな雰囲気じゃないか、え?

2009年11月21日
 リンクにブログを少し追加。

2009年11月22日
 高校のとき、漸化式が大の苦手だった。  苦手というより「分からない」に近かった。  無意識に避けてきたせいなのか、今まで再びそれに触れる機会がなかった。  さて、本日、高校生に「数学教えて!」と頼まれて気軽に OK したのはいいが、 開かれた参考書はちょうどその漸化式のところだった。  冷や汗タラリ、腹をくくって臨んだわけだが、なぜかスラスラ解ける。  数分で全体像を把握できて、自分が一番驚いた。  こんな小手先のパズルみたいな話に過ぎなかったのか!!

2009年11月26日
 「お前は攘夷派か、開国派か」と返答を迫り、 答えによっては「天誅!」とやられそうな雰囲気も感じるので、 誤解されて斬られるよりは、私の意見を明らかにしておこう。
 私は民主党のやっている事業仕分けとやらには怒りも失望も感じていなくて、 特に書くこともなく傍観しているのである。  ショー自体には興味がなくて、それに影響される人々を観察して楽しんでいる。  ひどい悪趣味に見えるかも知れぬ。
 敢えて言うなら演出の仕方が悪い。  元々日本では科学予算をほとんど出していないというイメージがあるのだから、 はした金でもポンと別の領域に出してやればいいのだ。  「我々は科学の発展に関心がないわけではありません」というメッセージが出せただろう。  もう遅いけど。  まぁ、そんなことをしなくても民衆は十分に操られているようではあるが・・・。  少なくともアイドル科学者たちから物言いが付くことは防げただろう。  (防いで欲しかったんだよー。)
 陰謀論好きの私としては、 「これは民主党が理系諸氏を目覚めさせるためにやっているとしたら大したものだ」 と皮肉まじりに感心していたものだが、 やはり思った通り、そういうわけでもないらしい。
 スパコンやら今回のロケットやらでは私も擁護できぬ。  中途半端な事例を持ち出してこういう議論をしないで欲しい。  立ち位置に困るわ。
 まぁ、どんなに高尚な理想や理念があっても、 大きな時代の流れの前には逆らえんな。  大切なのはその中でどう振舞うかだ。  何か参考になったかな?  へいへい、毎度の風見鶏ですよーだ。

2009年11月27日
 儲けと新発明の関係。  世の中には初めから金儲けを期待して、賢く投資すればうまく行く開発もあるが、 博打で大成功するような発明もある。  今後は後者は控えて下さいというのが国の方針だ。  でも、本当に面白い発明は、遊んでいるうちに出てくるものだ。  遊ぶためには余裕がないといけない。  ところが、その余裕が社会全体から失われているのだ。  「遊ばせろ」なんていいにくい世の中だ。  私なんかは本当はみんなで遊びたいのだけどな。

2009年11月27日
 最近の私が感動を覚えるのは、儲けを期待して金を掛けて作られた映像やドラマではなく、 どこかの誰かが余暇を利用して作り上げた、無料で見られる作品群だ。  金を払ってもいいとさえ思えるのだが、 残念ながらそれがどこの誰かさえも分からない。
 どうしてみんなそんなにカリカリして働いてるのだろう。  実は無駄に働いて地球の資源を浪費しているだけなのではないか。  仕事のために生き、仕事に役立つ商品を開発し、大勢の人がそれを買う。  むかし「大砲の街」という風刺映画があったが、それに似ている。
 ああ、衣食住さえ保障があれば・・・この穀潰しという罪悪感から開放されて、 もっと世の役に立つ事柄に集中できるのに。  私はベーシックインカムってやつに期待している。  少し前まで夢物語だと思っていたけれども、真面目に論じる人が出てきたそうではないか。

2009年12月1日
 単純な計算のはずなのに、教科書と一致しない。  これを使わないと先へ進めない。  内山さんだけならともかく、ディラックも同じ結果なので私が大きな勘違いをしているのだろう。  もう数日これで足止めを食らっていて落ち込み始める。  掲示板で聞くか・・・そりゃ面白くないだろう。

2009年12月2日
 もうこれは私に理解できない領域の話に違いないと諦めかけたが、昼前にようやくヒントを見つけた。  最近、ディラックの相対論の教科書に助けられることが増えてきた。  「こんな難解なものを誰が読むんだ?」と思っていたのだが・・・。  出来れば避けて通りたいと思っていた話がどうやら鍵になっているようで、 予定外の記事を追加しないといけないようだ。  なるほど、他の気になっていた部分もこれで解決しそうだ。

2009年12月4日
 実はそう簡単な話ではなかった。  しばらく置いとこう。

2009年12月8日
 最近、どんな記事を書いても途中で嫌になる。  当たり前のことをごちゃごちゃといじくり回してるだけなような気がしてくる。  あるいは事情が思っていたよりも複雑すぎて、理路整然と順序良くまとめることが出来ない。  A を説明するために B が必要、B を説明するために C が必要、C を説明するために A が必要。  このループを断ち切るために A を A' と A'' に分けたりするのだが、 非常にまとまりのない、長ったらしい嫌な文章になってしまう。

2009年12月9日
 サイト内検索機能を追加した。  ニフティでは制限がきつくて無理だろうと勝手に思っていて今までやらないでいたのだった。  少しトラブルがあって諦めかけたのだが、フォルダごとに分けてインデックスを作成して後で結合することでうまくいった。  ちと面倒くさいし、データの容量を倍食う (5MB) のだが・・・。  無料で使える容量がいよいよ残り少なくなってきた。 (90/100MB)

2009年12月10日
 今科学界に起きている波紋は意外と単純に捉えることができる。  今までは国が研究者たちのパトロンとしてついていてくれたのだが、そのパトロンの金がなくなった。  そうなると研究者たちは何とかして次のパトロンを探さなくてはならない。  それが叶わないなら研究をやめるしかないかも知れない。  こんなことは昔から何も変わらない。

 その作業や研究に意味があろうがなかろうが使命感に燃えていようが、金をもらえるなら仕事と呼べる。  そうでなければ趣味と呼ばれる。  何を深刻になる必要があろう。  金がないのならどうとでもして稼げばいいだけじゃないか。  まぁ、好きじゃないことをして金を稼ぐのは嫌なものだが。

 私もそろそろアルバイトでもしなくちゃいけない状況になってきた。  仕事自体が好きな人はいいよなぁ。  すごく好きなことがあって、それとは別に仕事もしなくちゃいけないという人にはつらいものだ。

2009年12月11日
 このままでは日本の技術立国が危うい!  そう叫ぶほどの強い愛国心をもし持つのならば、 国のカネに頼らないで日本を支えてやった方がもっといいのではないか。  ノーベル賞受賞の科学者たちが政府に文句を言ったら、予算削減の決定が覆った。  うーん、なんと軽い考えの政府。  それでもこうしてパトロンをうまく説得できてしまったわけだから、 科学界の利権団体の一つとしていい商売、仕事をしたことになる。  どこからだろうが貰えるところを説得してもぎ取ってくるのが商売だとすれば。

 以前にアイドル科学者たちと表現したが、私は彼らがその役を引き受けてくれていることに感謝している。  彼らは自分たちの立場をよく理解しているので、そう動かざるを得なかったのだろう。  だからこそ、そんなつまらぬことをさせたくなかったのだが・・・。  結果として研究者たち個々人が目を覚ます機会を奪うことになったかも知れない。  しかしそれとは別に、政府の金の使い方がめちゃくちゃなのを指摘する役目は必要だ。

 ああ、なんだか誰の言うことも根は同じで、問題は全く別のところにある気がしてきたぞ。  こんなことでどんなに難しい議論をしようとも仕方ないんじゃないか。  それぞれの人は自分の生き延びる道を探して必死に動いているわけだし、 先行き次第で状況はどうとでも転ぶだろう。  その過程では大きな騒ぎがあるに違いない。

2009年12月13日
 お金ってやつはそれはそれは便利だよ?  成功したかどうかを測る指標になるんだから。  だけど世の中にはそんな数字にまるで価値を見出さない人種もいるってことさ。

2009年12月16日
 とうとう私も資金が底をついて、バイトを入れることになった。  こうやって世の中で起きてることの大変さをアピールするようなことを書くのは好きだ。

2009年12月18日
 研究資金をねだる利権団体としての科学者と、 国の金遣いの悪さに対して異議を唱える国民代表の専門家としての科学者。  結局、科学者には二つの側面があり、 これらを分離せずに議論しているところに問題がありそうだ。  しかし分離しようがないのだ。

2009年12月20日
 キュリー夫妻は自分たちの成し遂げた成果が世界中の万人の幸福のために 制限なく使わるべきだと考えてラジウムに関する特許を取らなかったそうである。  研究資金に充てる為とは言え、特許を取って金儲けをするなんてとんでもない。  研究者は清貧な環境の中で人々から受ける施しを頼りに研究をする。  そういう姿を理想だと崇める風潮はあるに違いない。

2009年12月21日
 俺は今日も頑張ってる。  素粒子論をどう説明したら面白いか、分かりやすいか、自分自身がどう理解したらいいかを少しずつ考えて楽しんでる。  時間はない・・・あっても百の駄文を生み出すためだけに、勢い良く過ぎて行くけれども。  この駄文の中に何かある。  精製してエッセンスを取り出さないといけない。

2009年12月22日
 世の中を見ていると感情と理論を切り離せていない議論が多い。  私はもっと理論的に議論せよと言いたいわけではなく、むしろ逆だ。  感情が世界を動かしていることをもっと考慮した方がいいと感じる場面が多い。  「理論的に正しいからこちらを選択すべきだ」というようなことにはならないと思うのだ。  心に響く表現も必要だ。

2009年12月24日
 出版社から予告なく印税の振込があった。  明細はいつも後から届くので良く分からないが、重版があったということだろう。  気持ち的にかなり救われた。  素晴らしいクリスマスプレゼントだ。

2009年12月25日
 残念ながら年末年始の予定が詰まってしまって、今年中の更新は出来そうにない。  多分今日の日記も今年中には公開されないだろう。

2009年12月28日
 やっと年賀状を用意し終える。

2009年12月29日
 妻の実家へ移動。

2009年12月31日
 こちらの生活は快適である。  自由になる時間が多いのでずっと読書を楽しんでいる。  素粒子論の本も持ってきているが、これに取り組むのは早々に諦めた。  以前に数ヶ月の格闘をして読み進んだ部分が僅か数時間で軽々と読み進められるようになっていたので、 今度こそ楽に読み通せるだろうと希望を持っていたのだが、 やはり同じところで躓いてその先はずっとチンプンカンプンになる。  多分、この本には私にとっての何か肝心なことが抜けているのだ。  それでも読める部分についての理解は以前より深くなった。

 代わりに群論の本を集中して読んでいるが、数学の文化にもようやく慣れてきたように思う。  しばしば本を伏せてみては、抽象化された世界で何時間も考え抜く。  紙とペン? そんな具体的なものを動かしてみたって、大して役に立たない。


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